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嘉瀬川流域の風土・歴史・文化に根ざした川づくり
佐賀の土と水を拓き、佐賀の発展の礎となっている嘉瀬川。
そんな嘉瀬川を後世へ伝えたいと思っています。
その源を佐賀県佐賀市三瀬村脊振山系に発し、祇園川等の支川を合わせて佐賀平野を南流して有明海に注いでいます。その流域は佐賀県の県都佐賀市を含む3市にまたがり、古くから流域の社会、文化、経済の基盤をなし、治水・利水・環境上極めて重要な河川です。
流域の概要
水源地 |
佐賀県佐賀市三瀬村脊振山系 |
標高 |
912m |
流域面積 |
368km2 |
幹川流路延長 |
57km |
直轄管理区間 |
18.7km |
流域市町村 |
佐賀市・小城市・神埼市 |
流域内人口 |
130千人
(第7回河川現況調査) |

河川の特性
嘉瀬川は、山地部に降った雨が一気に佐賀平野に流入し、災害をまき起こす暴れ川であったため、古くから治水、利水事業が行われており、その中でも成富兵庫茂安(1560-1634)が造った石井樋が有名です。また、河床が堤内地の平野より高い天井河川であるため、ひとたび堤防が破堤すれば、県都である佐賀市をはじめとする流域市町村は、大きな被害となる要素をもっています。
主な洪水の記録
昭和24年8月 |
台風 浸水家屋25,552戸、堤防決壊78箇所 |
昭和28年6月 |
豪雨 1日最大雨量366.5mm、 1時間最大雨量72.3mm、 浸水家屋31,032戸 |
昭和38年6月 |
豪雨 全壊家屋29戸、流出家屋8戸、浸水家屋1,274戸 |
平成2年7月 |
豪雨 浸水家屋14,110戸、 農地冠水2,413ha |
改修の沿革
昭和25年 |
佐賀県による中小河川改修事業実施(計画高水流量2,200m3/s) |
昭和46年 |
直轄事業に着手 |
昭和48年 |
工事実施基本計画策定(計画高水流量2,500m3/s) |
平成3年3月 |
嘉瀬川大堰完成 |
平成4年10月 |
嘉瀬川大堰稼働 |
平成5年6月 |
石井樋地区整備が、皇太子殿下ご成婚記念事業として採択 |
平成6年6月 |
工事実施基本計画の部分改定 |
平成17年12月 |
石井樋地区歴史的水辺整備事業完成 |
平成18年11月 |
河川整備基本方針の策定 |
現状の課題
嘉瀬川の堤防は、所要の安全性が確保されていない弱小堤であり、洪水による堤防の不安定化が懸念されています。また、河道の流下断面積が小さく、大きな洪水を安全に流下させることができません。この川の豊かな自然と広い高水敷は、多くの人たちに親しまれ、利用されており、河川整備の実施にあたっては、河川環境に対する多様なニーズに応える必要があります。
弱小堤防による危険性
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堤防幅や高さ不足、また土質的に脆弱であり洪水時に危険です。 |
河道の流下断面積の不足
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流下能力不足のため掘削や樹木の伐採が必要です。 |
