河川・水辺の生物図鑑 魚類 エツ
種名・学名 エツ Coilia masus
分   類 ニシン目カタクチイワシ科
地 方 名  
特 定 種 レッドデータブック;希少種、日本の重要な淡水魚類;福岡県指定種
写   真
形   態 体はうすっぺらで長く、尾部に近づくほど細くなる。イワシ類に共通の大きなうろこにおおわれており、全体が銀白色である。全長は30cm以上になる。
生息環境 有明海沿岸とこれに注ぐ河川の汽水域。
習   性 沿岸性で、浮遊性の甲殻類(プランクトン)を主食とする。4年ぐらい生きる。
産卵期等 産卵期は6〜7月で、筑後川の感潮域をのぼり、河口から約20km上流の水域を中心に産卵する。多くは、ふ化後2年で成熟し、産卵する。
分布状況 筑後川では、感潮域に広く生息している。
そ の 他 有明海特産魚である。筑後川下流域の城島町〜大川市にかけての川筋では、5〜7月にかけて産卵のために川をのぼる親エツを流し刺網(さしあみ)でとる漁が行われており、初夏の風物詩となっている。刺身、煮付けなどにして賞味される。