種名・学名 | エノキ Celtis sinensis |
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分 類 | ニレ科 |
地 方 名 | |
特 定 種 | |
写 真 | ![]() |
形 態 | 幹の高さは約20mにも達する。葉は長さ4〜9cmで、枝に互い違いに付く。雌雄同株であり、同じ株に雄花と雌花を付ける。花は小さく、目立たない。ムクノキに似ているが、葉脈はムクノキより少なく、幹にはムクノキの場合薄い縦縞があるのに対し、エノキの場合うすい横縞がある。 |
生育時期 | 花期は4月頃で、果実は秋から冬にかけて熟す。 |
生育環境 | 河川敷によく生育する。山地にも生育し、道路脇や公園などでも見られることがある。人為的に植えられることが多い。 |
習 性 | 雄しべの花粉が雌しべに付き、実を結ぶ。鳥がよくこの果実を食べ、遠くで糞とともに種子が地上に落ち、思わぬ所で芽生えることがある。葉は秋に枯れ、全部落ちる落葉高木である。 |
分布状況 | 筑後川水系では本川の主に中流域から上流域にかけての河川敷に分布し、支川でも早津江川、佐田川、花月川などで分布する。ムクノキのある所には大体エノキもある。 |
そ の 他 | 本州から九州までの山野に生える在来種である。昔から普通に見られ、現在それほど減る傾向にはないようである。枝が多いため、また機具の柄を作るため、エノキと名付けられたらしい。エノキを表す榎は夏に樹陰が好まれることから作られた漢字といわれている。昔は1里(4km)ごとに一里塚が作られ、そこにエノキが目印として植えられたといわれる。日本の国蝶オオムラサキはエノキの葉に産卵し、幼虫はその葉を食べて成長する。果実は食べられる。 |