河川・水辺の生物図鑑 植物 ギシギシ
種名・学名

ギシギシ Rumex japonicus

分   類

タデ科

地 方 名  
特 定 種  
写   真
形   態

茎は高さ40〜100cmで、ほぼ直立する。葉は長さ10〜25cmで、茎に互い違いに付く。花が小さく、花びらはなく、茎の頂部付近に密集して大きい花序を作る。雌雄同株であり、一つの株に両性花を付ける。

生育時期 花期は4月から7月までである。
生育環境 河川敷、土手などによく生育する。窒素分の多い土壌を好むので、都市近郊の汚れた河川のほとりや空き地でもよく生育する。
習   性 各花の雄しべの花粉が雌しべに付いて実を結ぶ。種子は地上に落ちて新しく芽生える。多年草である。
分布状況 筑後川水系では本川の下流域から上流域まで及びほとんどの支川の河川敷に分布する。
そ の 他 北海道から沖縄までの山野に多く生育する在来種である。昔から普通にみられる草であり、現在それほど減る傾向にはないようである。子どもがこの草の茎と茎をこすり合わせて「ギシギシ」と音を出させて遊んだことから「ギシギシ」と名付けられたといわれている。家畜の餌として利用される。また、根は薬用とされ、シノネという。帰化植物のナガバギシギシに非常に良く似ており、ナガバギシギシの方は葉が少し細長く、葉の緑が大きく波うっている点でギシギシと見分けられたが、最近は双方の交配により中間型が出現している。また、スイバにも似ているが、スイバは雌雄異株であり、葉はより細い。