河川・水辺の生物図鑑　植物　ミゾソバ
種名・学名

ミゾソバ　Persicaria thunbergii
分　　　類

タデ科
地　方　名  
特　定　種  
写　　　真
形　　　態

茎は高さ30〜100cmで、小さい棘が並んでいる。葉はアサガオの葉に似たほこ形である。淡紅色の花が集まる花序はイヌタデなどのタデ類に比べてずっと短く、上を向いている。地下茎がある。
生育時期 春地上に落ちていた種子から芽生え、花期は８月から１０月までである。
生育環境 河川の水辺に生育する。生活排水が混じる富栄養の川や溝や湿地などの水辺でもよく生育する。
習　　　性 各花の雄しべの花粉が雌しべに付き、実を結ぶ。まとまった群落を作りやすい。花色は変化に富み、淡紅色、白色で緑だけ淡紅色、淡緑色のものなどがある。一年草である。
分布状況 筑後川水系では、本川の中流域から上流域まで及び城原川、宝満川、巨瀬川、佐田川、花月川などの支川の水辺によく生育する。
そ　の　他 北海道から沖縄までの水辺に多く生える在来種である。水辺の低茎の草としては昔から最も普通の種の一つで、現在それほど減る傾向にないようである。ほこ形の葉が牛の顔に似ているので「ウシノヒタイ」という地方がある。変種のオオミゾソバは山間の湿地や休耕田に生育し、花序は茎の上方にまとまって付き、濃紅色の花を咲かせる。