河川・水辺の生物図鑑 植物 ネコヤナギ
種名・学名

ネコヤナギ Salix gracilistyla

分   類

ヤナギ科

地 方 名  
特 定 種  
写   真
形   態

幹の高さは0.5〜3cmである。葉は長さ7〜13cmで、裏面には灰白色の毛が多い。雌雄異株であり、雌株につく花序は長さ2.5〜4.5cm、雄株につく花序は長さ3〜6cmである。

生育時期 花期は3月から4月までで、葉は開花後出てくる。
生育環境 日当たりのよい水辺や比較的乾いた河川敷に生育する。庭木として植えられることもある。
習   性 雄しべの花粉が雌しべに付き、実を結ぶ。種子は地上に落ちて、新しく芽生える。秋一斉に落葉する。落葉低木である。
分布状況 筑後川水系では、本川の中流域から上流域にかけて分布する。城原川、巨瀬川、花月川などの支川にも分布する。
そ の 他 北海道から九州までの主に山野の川辺にはえる在来種である。ヤナギ類の中では昔から普通に見られ、現在それほど減る傾向にはないようである。花序が猫の尾に似ているのでネコヤナギと名付けられた。花序のついた枝は生花の材料とされ、若葉は茶の代用とされることがある。江戸時代にはカワヤナギといわれており、現在もネコヤナギのことをカワヤナギという人がいるが、現在カワヤナギといえば実はネコヤナギとは違う別種であり、ネコヤナギとカワヤナギが混同されることがある。