(別紙1)霧島火山防災検討委員会 設置趣意
 霧島火山群は宮崎県ー鹿児島県の県境に位置し、北西〜南東方向に長い20×30qの楕円形の地域を占めており、加久藤カルデラの南縁付近にあたる古い火山体からなる基盤地質の上に、大小20あまりの若い火山が噴出しています。
 霧島火山群においては御鉢および新燃岳が有史以降活発な噴火活動を断続的に発生しており、気象庁は「常時観測火山」として継続的に観測を続けています。
 霧島火山群においては、平成2年度より「霧島山火山砂防基本計画」が旧建設省および宮崎県・鹿児島県により検討され、平成7年度より「霧島山火山噴火警戒避難対策計画」が両県により検討されています。
 一方、2000(平成12)年に相次いで発生した2つの噴火活動(有珠山および三宅島)においては、ハザードマップの整備と防災情報の周知・徹底、および火山監視・観測体制の整備が火山防災対策上極めて重要であることが改めて認識されました。
また、各行政機関相互の連絡体制の整備・連携体制の確立も重要であることも改めて認識されました。
 霧島火山群においても2003年の御鉢の火山活動活発化において、県をまたいだ情報の伝達体制の構築が急務であることも認識されています。
 また、火山防災の基本となる火山災害予測図の作成、住民への周知・啓発方法や火山砂防計画の位置づけの明確化、火山監視・観測システムの整備と運用、さらには地域防災計画への反映等を含めた具体的な火山防災対策の方向性を明示することにより、各機関の進むべき目標が明確化されます。
 そこで、学識経験者や各防災関係機関担当者の意見を広く聴取し、霧島火山群における火山防災の方向性と包括的な防災対策の検討を行うため「霧島火山防災検討委員会」を設置するものです。