5月18日(火)〜20日(木)の3日間、宮崎市で「平成16年度(社)砂防学会通常総会並びに研究発表会(宮崎大会)」が開催され、盛況のうちに終了しました。
この研究発表会は全国的な大会で、広く砂防に関する研究者・技術者が一同に会して研究の成果を発表・討論する、技術力等の向上に大変有意義な大会です。
また、大会中には特別講演、機器等展示、行政パネル展示、ポスターセッションを一般公開し、砂防の公報及び啓発活動を行いました。 |
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●特別講演 「火山と人類」 講師 : 石黒 耀
特別講演は、地元宮崎を舞台とした火山小説とも呼ぶべき「死都日本」で「第26回メフィスト賞」を受賞した石黒
耀 氏の講演で「火山と人類」でした。 石黒氏は学生時代を宮崎で過ごし火山の魅力にとりつかれたと話し、霧島火山のスケールの大きさ、火山と人類の関わりを興味深く講演してくださいました。
◆「死都日本」とは… では、地元宮崎を舞台とした「死都日本」とはどんな小説なのか、簡単にご紹介します。
この小説は、一万年に一度程度しか起きない巨大地震が現実に霧島で起こった、という想定の、火山学的知識がちりばめられたリアリティーあふれる小説です。
主人公は火山オタクと自他ともに認める防災学者で、噴火の危険が迫った霧島に様子を見にいって噴火に遭遇し、後輩である同行の新聞記者と必死の脱出を試みる。火砕流に追いかけられ、さらに二次爆発、サージや土石流など、描写は精緻で火山噴火はこんなにすごいのかと、改めて考えさせられます。
もちろん南九州一帯は壊滅状態、日本の存続も危ぶまれる状態に陥りますが、政府は(小説では菅原首相)巨大噴火を予想し、日本の生き残りの対策をとっていた。
…以下は省略しますが、とにかく、一万年に一度程度しか起きない巨大地震が現実に霧島で起こった、という想定で、災害や社会のあり方までも考えさせられる内容になっています。
●現地見学会 5月20日(木)は、現地見学会で、「日南海岸コース」と「えびの高原コース」に分かれて、治山や砂防の現地を視察しました。
当日は台風2号の影響であいにくの雨天となりましたが、参加者は熱心に現地で関係者の説明を受けていました。
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国土交通省ブース |
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会 場 |
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現地視察 |
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