平成17年6月5日(日)、霧島火山地帯の現地見学を行うとともに、火山の恩恵から土砂災害まで様々な視点で火山を学び、私達のくらしと砂防との関わりについて理解していただくための「霧島火山砂防開放講座 霧島火山さぼう探検隊!」が開催されました。
 当日は、時折日差しが差し込む曇り空の下、一般参加者19名・講師2名・スタッフ9名の総勢30名の「霧島さぼう探検隊」が結成され「ミヤマキリシマ」「霧島火山」「砂防の役割」について学びました。
 参加者からは、「ミヤマキリシマの群生地・炭化木を初めて見て感動しました。」「講師の説明もわかりやすくよく理解できました。」「自然のすばらしさにふれた反面、火山の噴火・土石流の怖さも知りました。」「砂防事業の大切さを知りました。」等の感想が寄せられました。
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集合場所の皇子原公園からマイクロバスに乗って高千穂河原へ移動。 高千穂河原からいよいよ出発。 講師:石井久雄先生 
(えびの高原ボランティアレンジャーの会 会長)
講師:井村隆介先生 
(鹿児島大学理学部助教授)
度重なる御鉢の噴火によりこの地に再建された
霧島神宮 古宮址
ミヤマキリシマ群生地に到着。 ミヤマキリシマについての説明をする石井先生。
鳥のさえずりを聞きながら、新燃岳の炭化木を目指し歩きます。 火山灰層や軽石層で出来た地層が、霧島火山の噴火の規模や歴史を示すものだと説明する井村先生。 何枚かの層が幾重にも重なって見られますが、御鉢で1235年(鎌倉時代)に起こった噴火によって噴出した火山灰で出来た層だそうです。 鎌倉時代の噴火による火山灰が積み重なって出来た地層と聞き驚く参加者たち。
新燃岳の噴火で立ち木のまま炭化したもみの木 1716〜17年(江戸時代)に新燃岳で起こった噴火の時の火砕流に飲み込まれて炭化したそうです。 現在の霧島の豊かな自然は、噴火による破壊と再生の繰り返しによってつくられてきたものだということが理解出来ます。 新燃岳の東ではこのような炭化木がいくつも見られ、噴火活動の大きさを物語る貴重な遺産となっています。
感慨深げに炭化木に触れる参加者 つづいて矢岳砂防えん提を目指す「霧島さぼう探検隊」 途中、露出した断層を見つけて説明する井村先生
矢岳砂防えん堤:上流から流出してくる土砂を貯め、下流への被害を防ぎます。 砂防の役割について説明する宮崎河川国道事務所工務第二課 前田課長 参加者集合写真