会員・読者の声 雨風に負けず 大きく花開け

雨風に負けず 大きく花開け

 冬空の下、田んぼのあぜ道を四歳の息子と散歩していると、片隅に小さなタンポポがもう咲いていた。花好きの息子がすぐに見つけ、うれしそうに「ママ、タンポポだ」と得意そうに言う。今にも雪が舞いそうな冷たい風が吹いている中、そこだけポッと温かい火がともったよう。植物はちゃんと季節を知っていて忘れることはない。たまに慌てん坊もいるけれど。
息子も四月からいよいよ幼稚園生だ。ようやく土の中から小さな芽を出したばかり。これから葉を付け、どんな花が咲くのか今から楽しみである。時には冷たい雨が降りそそいだり、突風にあおられたりすることもあるだろう。けれど、今日見た明るい明日を見上げているようなタンポポみたいに強く輝いてほしい。
そう願いながら家路へと向かった。わが家の春はもうそこまで来ている。

宮原 純子(福岡県夜須町)

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