重点事項に関する説明資料

1. 循環型高速交通体系の早期整備について
   九州地方は、地方中枢・中核都市から地方都市まで臨海部を中心に分散して存在し、険しい山脈で分断されていることから、地域各地を短時間で結ぶ南北及び東西方向に加えて、循環型高速交通体系の確立が不可欠であると考えており、それらの根幹をなす、東九州自動車道をはじめとする高規格幹線道路網等及び九州新幹線鹿児島ルートの早期整備に向け、鋭意事業を推進してまいります。
   平成12年12月の政府与党申合せによれば、九州新幹線(鹿児島ルート)については次の通りです。
 
新八代−西鹿児島間   フル化し、平成15年末の開業を目指す
博多−新八代間   フル化し、今後概ね12年後の完成を目指す
交通結節点として新鳥栖駅の整備を行う
   上記を実施するため、平成13年度予算において、新八代−西鹿児島間に853億円、博多−新八代間に340億円の合計1,193億円を計上し、整備を推進することとしています。
2. 関門海峡道路の早期事業化について
   北九州港では、響灘地区において新たな大水深国際海上コンテナターミナル(水深15m)を平成15年度の供用開始に向け、整備を促進しているところです。
 関門航路は、船舶の大型化が進展していることから、現行航路の拡幅・増深が必要であり、本事業の促進は、物流の効率化に資するものと認識しており、国土交通省としても、整備促進に努力してまいります。
 また、新北九州空港については、平成13年度予算においても、所要の予算額(5,128百万円)が確保されており、引き続き港湾整備事業との連携を図りつつ、事業の促進を図ってまいります。

 関門海峡道路は、中国地方整備局及び九州地方整備局において、平成6年度より「新交通軸調査」として、社会・経済調査及び気象・海象観測等の現況調査並びにルート・構造に関する技術調査等を進めているところであり、昨年11月15日にこれまでの国土交通省としての調査状況を公表したところです。
 国土交通省としても、引き続き、費用対効果等の検討を行う社会・経済調査に加え、現地における地質調査や環境調査、ルート・構造及び施工方法、建設コストの縮減方策等の検討を行う技術調査について、更に調査を進めてまいります。
3. 九州の観光産業の振興について
   国土交通省においては、1月に九州7県による外客来訪促進計画について国土交通大臣による同意を行い、「九州国際観光テーマ地区」における外国人観光客誘致活動に積極的に支援を行ってきております。
 また、「観光まちづくりアドバイザー派遣事業」等により観光まちづくりに対して積極的な支援を行うほか、昨年11月の日韓観光振興協議会での合意を踏まえ東アジア広域観光交流圏構想の推進を図ってまいります。
 さらに、今後、観光地及びその周辺において、観光地等を周遊する道路ネットワークの整備などのハード整備と、観光・交通・都市情報の提供等のソフト施策を一体的に取り組むことによる、効率的かつ効果的な観光振興にも努めてまいります。
 なお、観光産業の重要性を把握するための統計整備についても、官民で連携して検討してまいります。