大野川流域ネットワーキング懇談会でのご意見

分 類
項   目
ご  意  見
治水 流下能力向上

【乙津川の河道内樹木】

  • 河川敷内に木があるのはおかしい。大分川の広瀬橋下流も同じ。昔は木の橋で径間が小さいため流木のためすぐに流されていた。

 (乙津川中島橋上流付近)

  • マダケをコントロールするためには、中ノ島を作るなどの掘削の工夫が必要である(マダケは水の中に入ってこない)。

【乙津川の河床上昇】

  • 大津留地区の自治会長をしているが、乙津川は土砂が堆積しており危機感がある。大野川は大丈夫だ。

 (乙津川別保橋上流付近)

  • 乙津川は水深が浅くなって堆積作用が激しいため堆積作用がなくなるような工法を。
  • サッカー場等のグランドの土がはがれて川の堆積が進んでいるのではないか。
  • 河口部の埋め立て(新産都整備)で河口部の堆積作用が大きくなっているのではないか。

【スポーツ公園等の開発に対する不安】

  • スポーツ公園の開発によって雨水の乙津川への流入が心配だ。平成5年の洪水では堤防スレスレまで水位が上がったので、今度あの様な雨が降ると流出の形態が変わっているので心配だ。

【流下能力向上】

  • 乙津川の掘削は一部だけではなく、河口から掘削しないと上流の水位が下がらないのではないか。
  • (乙津川は)平成5年の洪水で堤防スレスレだったので堤防の嵩上げをして欲しい。
超過洪水等

【その他】

  • 昭和18年洪水の本川破堤は、乙津川の洪水が氾濫し、堤内地の堤防を浸食したため、本川堤防が切れた。(大津留水衝部)
  • 昭和18年洪水では、若宮様(乙津川左岸6k600付近)の土台まで浸水した。
河床安定化

 (大津留水衝部付近)

  • 最近の洪水では、高速道路のピアの影響で澪筋が(左岸水衝部から)右岸側へ移動し、ヨシの中洲が消えた。そして、左岸の水衝部では上流向きの流れが発生している。
  • 今は潮が舟本堰まで来ているが、昔は百堂付近(大野川6〜7k0付近)までであった。それだけ落差がなくなってきているのではないか。
  • 50年前の大野川の形が非常に変わっている。舟本橋上流の淵が浅くなっている。川というのは洪水の度に形が変わるということを実感した。
利水・環境 イベント,教育
  • 舟本地区の住吉様の祭りで、河川敷に出店がでたり、みこしが川に入るものがあった。
漁業等
  • (乙津川高田橋付近)内水面漁協がスッポンの放流をしたがまったくだめだった。
  • 昔は川添橋の下でアユが取れていたが現在は取れない。原因はバラス(玉石)が減少し、砂が堆積しているからだ。(アユの餌となる「こけ」が生育しない。)
  • アユの産卵場の造成をする際に、導水路の橋が小さいため重機の搬入に苦労する。補強等をして欲しい。
  • 昔は舟本橋付近でアユ掛けの舟が並んでいた。そしてみんなコケがつきやすい石を投げ込んで漁場を確保していた。
生態系保全

【ヨシ,アイアシについて】

  • (乙津川別保橋上流付近)ヨシ、アイアシは水を浄化しているので大事にすべきである。
環境教育等

【その他】

 (大津留水衝部付近)

  • 自動車学校の敷地では、洪水後2〜3日は今でも湧水が起きている
  • 堤防沿いの水田が低いのは堤防工事のときに地主が土を売ったためである。
  • この地区では水防林として家の周りにムクノキ、エノキ、マキノキが植えられていた。
  • 河川環境についてはデータの提示だけでなく、5年前と比べてどうなっているかなどの比較が大事。

 (乙津川別保橋上流付近)

  • 現在、貴重種はないとなっているが、地元の要望で運動公園が作られるまでは、別保橋付近の左岸にハマサシ等の群落が見られた。
  • 乙津川は湿地帯であり、粘土が還元(青粘土)されており普通の植物は育たなく、茎に穴があるものが育つ。このため粘土地盤で少し低いところにはヨシが、少し高い砂地にはアイアシが生えている。
施設整備

【水辺の楽校】

 (乙津川中島橋上流付近)

  • 中島橋上流左岸4/000付近が小学校にも近く、水辺の楽校の適地ではないか。

【白滝橋上流の環境整備】

  • 大野川本川大南大橋上流(17k800付近)左岸の高水敷もしくは白滝橋架替後国道10号線の遊休地に「川の駅」を設置し、大野川の歴史の展示場、川についての学習の場、地域住民の交流の場、地域の特産物販売の場として整備して欲しい。
  • 白滝橋付近(14k〜15k)右岸を、親水広場(水辺の楽校)や高水敷の整地等の整備を行って欲しい。
  • 船本橋〜大南大橋右岸をウォーキングロードとして整備して欲しい。

【その他】

  • アユの保護水面は石を入れて瀬を作って産卵場を作っていますが、護岸工事の際には魚が住める護岸工法を検討して欲しい。そうすれば産卵場を作らずに、自然産卵するのではないか。
維持管理

【清掃活動について】

  • 志村の桜づつみ堤では、散策、ジョギング等の利用者が多くなったがゴミの量も多くなった。桜づつみ愛護会が毎月清掃している。

【その他】

  • 本川1k800付近右岸の砂場がなくなっており、右岸側の浸食が近年はげしい。テトラポットが約1.5m沈んで見えなくなっている。この地区では、ここが唯一の砂地であり、これを保全する方向で検討してほしい。

 (乙津川高田橋付近)

  • 高田橋下流付近のマダケ群落は25年前にはなかった。
  • 岩舟樋管のところは、昔、7〜8mの淵があったが、現在は浅くなっている。
  • 乙津の導水路は洪水の度に土砂が堆積しており、その土砂をよそへ持っていくので河床のバラス(玉石)が減少しているのでないか。堆積したバラス(玉石)は川へ戻すのが良いのではないか。
  • 乙津川の越流堤は浄化用水の導入の為に開けた下部の穴から乙津川に土砂が流入し、魚巣ブロックが埋まってしまっている。ゲートを付けるなどの対策が必要ではないか。
  • 砂利採取に関してはいろいろ調整が大変だと思うが上流からの供給が減っているのではないか。良質な砂利は採取して泥が下流に堆積している状況にある。
その他 原案パンフレット
等について
  • 朝夕そこで生活している人に意見を聞くべきである。県外等の学者が4〜5日調査しただけでは不十分。
  • 河川整備計画にはソフト面も必要だ。住民の関心はソフト面にある。
  • 第1〜3回までの懇談会の話をまとめて、どの様に整備計画に取り入れるかを話し合う場を設ける。
歴史・文化

 (大津留水衝部付近)

  • 加藤清正公が作った越流堤(空掘)は浄水場付近にあり自宅の基礎石に利用している人もいる。
  • 昔はかすみ堤が左岸下流付近にあり、土砂がたまっていたので高畑の地名が残っている。
  • 昔は洪水が予想されるときは、井戸の上に何枚もムシロをかけて泥水の進入を防ぐなどの自衛策を各自でしていた。
  • 大野川通船の勉強会を開きたい。
  • ゴルフ場下流の左岸には、大野川の水を利用した水車小屋があった。
その他

【その他】

 (乙津川中島橋上流付近)

  • 乙津川と大野川が最も接近しているところは「ビワのツル」と呼ばれている所で、この付近の景観がすばらしい。
  • 宮河内樋門ポンプ操作室(発電室)は現在使われていないようなので、そこを駐車場にして欲しい。水がたまると堤防を通らないといけないので、水防活動上も早急に駐車場等を作って欲しい。
  • 砂州の材料が砂になってきている。大きな石があっても裏をはぐれば砂に覆われているため、虫がつく隙間がない。舟本橋上流の蛇篭も昔であればウナギなどの格好の隠れ場となるが、砂が堆積して、隙間がなくなっている。
  • 犬飼橋の下は洪水で5cm内外の砂利が堆積した。以前は車が川岸に行ける程だった。下流に行けば行くほど粒径が小さくなっていき、砂が堆積している。
  • 6月から「大野川新聞」をORNで作成する。
  • ORN主催のミニシンポジュームを松岡地区中心で開催する。

 

 
     
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大野川相談窓口
国土交通省 九州地方整備局
大分河川国道事務所  Tel 097-544-4167
870-0820 大分市西大道1丁目1番71号
大野川出張所  Tel 097-527-2549
870-0261 大分市大字志村字川平218-2