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国土交通省は、川の水位や上流の雨の量などの情報を、インターネットや携帯iモードで提供している。これは全国26か所に設置されたレーダーによって雨量を計測して、最小で5キロ四方のエリアごとに雨量が表示される。また、全国1800か所にある雨量計や、1000か所にある水位計の計測結果も提供される。この結果10分単位で更新された情報が、手元のパソコンや携帯電話で把握できる。 アドレスは、(http://www.river.go.jp/)、iモードなら(http://i.river.go.jp/)。 大雨が降ると清流もたちまち濁流と化す |
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日中の山風は雨になる。天気予報だけじゃなく、自然が発する悪天のサインを見逃さないようにしよう。たとえば、日中は上昇気流により谷から山へ吹き上がる谷風が普通なのに、これが山から吹き下る風だとしたら、やがて雨になることは確実と考えた方がいい。 |
山の頂上を覆う笠のような雲は写真に格好の材料だけど、これは上空に湿った気流がある証拠。湿った気流が独立して峰の地肌の湿度とかかわって笠雲になるわけだから、面白い形を楽しむ前に、湿った気流は天候の崩れを意味していることを悟り、用心した方がよい。 |
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遠くの物音がよく聞こえたら雨が近い、とは昔の人の言い伝えだけれど、当たらずとも遠からずだ。というのも、高気圧に覆われている時は、空気は乾燥して音も拡散してしまうけれど、空気が湿っていると雲がたれ込め、そこに音がよく反射して伝わってくるのではないか。というふうに科学的には説明できるのかもしれない。確かな根拠はないけれど、参考にして悪くなさそうだ。 |
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発電用、農業用などのためにある取水ダムは、安定的な取水量を越えると放水しなければならない仕組みにある。放水されれば川は増水するわけで危険だ。 |
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まず地図などで上流にダムがあるかを確認しよう。ダムは洪水時に限らず、人為的操作によって放流が行われることがある。このような放流があると、下流の水位は急激に増える恐れがある。放流時に安全を確保するために、下流に放流を知らせるサイレンなどが設備され、事前にゲート操作の警告が発せられる決まりになっている。注意して川のそばを観察すると、必ずそういう装置が見られるはずだ。存在を確認しておこう。サイレンは休止を挟んで約1分ずつ鳴らされ、かなりの広範囲に届く大音量になっている。 |
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学校教育や社会教育における、河川や海岸など自然の水に関する基礎知識の習得や、安全な河川利用のための講習会など、実体験を通した学習活動が実施されているのでそれらに参加するとよいだろう。また、ボーイスカウトやガールスカウト、スポーツ少年団などが多様な野外活動の機会を利用して、河川利用における安全確保について学習できる。現地において河川利用者に、安全面の指導をする「川のインストラクター(仮称)」を養成することも必要だ。 |
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河川と天候に関わるホームページアドレス 国土交通省河川局 川の防災情報(ホームページ) http://www.river.go.jp/ 国土交通省河川局 川の防災情報(iモード) http://i.river.go.jp/ (財)河川情報センター(ホームページ) http://www.river.or.jp/ 防災気象情報サービス http://www.tenki.jp Yahoo!天気(iモード) http://mobile.yahoo.co.jp/ Jp-SART(ホームページ) http://www.jpsart.or.jp/ 「川に学ぶ体験活動協議会」 http://www.rac.gr.jp/ 国土交通省河川局 提言「恐さを知って川と親しむために」http://www.mlit.go.jp/river/anzen/teigen/Navigation1.html
出典:財団法人 河川環境管理財団編集発行(2003年5月改訂版) 『水の安全ハンドブック 川を知る。川を楽しむ』 |