No.306  港湾土木の濁水処理について
  Sent: Monday, September 05, 2016 8:59 AM  
Subject: 意見の窓口
 
工事現場における役職 : その他
工事場所   : 福岡県
工事業種   : その他
 
 
現在、港湾土木に携わっています。
今回、海上でブロック空隙部のグラウト充填作業があるのですが、作業終了後、機材を水洗いする
ときに発生する濁水の処理についてご教授下さい。
水洗いした濁水はアルカリ性が強いので、一旦、ノッチタンクに集めて、作業終了後の翌日に
上水(うわみず)を海に廃棄すると協力会社が言っています。
過去に実績があるとのことです。
ノッチタンク内の汚泥は海上廃棄しません。
これって問題ではないですか?
自分は河川工事で同様の経験があり、その時は、硫酸バンドで中和し、放流した経験はあります。
まさか、海ならアルカリ分が強くても廃棄して良い等の法律・法令があるのでしょうか?
 
今回はよく分からないので、硫酸バンドで中和して廃棄する計画としております。
 
後学のため御回答よろしくお願いします。
 
 
 
 
 
 
 
  回答日:H28/10/5  
今回廃棄した上水の水質等が不明なため、一概に判断できませんが、廃棄した上水の水質が国土交通省令で定める基準に適合すれば問題ないと考えられます。
基準に適合するかどうか、廃棄する前に確認することが必要かと思われます。

なお、今回の質問は、海上保安部の所管する法令にも関係するかと思われますので、法令の詳しい解釈等について、一度海上保安部に確認をしておいた方がよいかと思います。

【参考】
海域において船舶から廃棄物を排出する場合に適用される法律として、「海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律」(以下、海防法)があります。
今回の事例が海防法の適用となる場合、同法第十条において、「何人も、海域において、船舶から廃棄物を排出してはならない。」とありますが、同法第十条第2項三にある、「輸送活動、漁ろう活動その他の船舶の通常の活動に伴い生ずる廃棄物のうち政令で定めるものの排出であって、排出海域及び排出方法に関し政令で定める基準に従ってするもの」は、この限りではないとなっています。

なお、港湾空港部には海とみなとに関する相談に応じる「海とみなとの相談窓口」を設けておりますので、こちらもご活用ください。(http://www.pa.qsr.mlit.go.jp/soudan/index.html)