ダムは大量の水を貯水する施設であるため、常に水が流れる河道とは異なり、ダム貯水池内の水の循環が停滞しがちです。
このため、水中の植物プランクトンが、日光の良く当たる貯水池の表層の部分で光合成しやすい状態になって異常増殖し、貯水池の水を汚してしまうことがあり ます。そこで、貯水池の水を常に洗浄で安全な水質に保たせるために、植物プランクトンの異常増殖を抑制する水質保全対策が必要となります。
水質を保全するための方策として、耶馬溪ダムでは、植物プランクトンそのものを抑制するとともに、プランクトンの増殖環境を改善する水質保全装置を導入し、貯水池内の水の保全を行っています。
1、ダムの貯水池内の水循環を促進させる“曝気循環装置”…2基
2、ダム貯水池深層部に溶存酸素を供給する“深層曝気装置”…1基
3、植物のプランクトンそのものをポンプ加圧により抑制する“貯水池循環装置”…1基
ダム貯水池内に空気を送り込み、水の循環を促進させ、植物プランクトンをその増殖の原因である、栄養塩類や光の供給が受けにくい貯水池低層部に誘導して、 増殖を抑制させる装置です。曝気循環装置には、湖底設置型と水位の変動に柔軟に対応できる水面装置型の2種類があり、これら2つの装置を使用して、より効 果的な循環を起こすことが可能となります。

ダム貯水池の深層部に酸素を送り込み、好気化することにより、植物プランクトンの栄養源となる栄養塩類を、湖底の土砂から溶け出さないようにするための装置です。

植物プランクトンの異常増殖を初期段階で抑えるための装置です。ポンプによって水に圧力を加え、植物プランクトンの細胞を破壊・損傷させるとともに、吹き上げた水で水面を叩き、植物プランクトンの増殖環境にに変化を与えます。また、吹き上げる水をライトアップすることもでき、ダムの美しい景観づくりにも役立っています。
