(1)この浸水想定区域図は、球磨川の直轄管理区間の全川(川辺川ダム砂防事務所が管理する川辺川ダム区間を除く)を対象として、降雨、河道条件、治水施設、想定破堤の考え方などを次のように仮定して、洪水氾濫シミュレーションを行って、浸水する範囲・深さを示したものです。
@降雨は、S40年7月型の降雨パターンとし、概ね80年に1回程度起こる規模の降雨量として、人吉地点上流域においては2日間の総雨量を440mm、萩原地点上流域においては2日間の総雨量を380mmとしています。
A洪水調節施設として既設の市房ダムを考慮しています。
B計画の洪水流量が現況の河道を流下した際に、完成堤防では水位が計画高水位(HWL)に達した時点で、未完成堤防では水位がスライド堤防高※1−計画余裕高に達した時点で破堤することとしています。想定破堤地点毎に氾濫計算を実施しています。
C地盤の標高は、八代市など各市町村作成の地形図等を約100mメッシュ(格子状)に分割し、そのメッシュ内の単点の地盤高を平均して、メッシュの平均の地盤標高としています。ただし、主要な道路・鉄道・河川などの盛土や主要な水路などを考慮しています。
D堤体及びその基礎地盤の土質や堤防の被災履歴などは考慮していません。
(2)これらのことを前提として、想定破堤地点毎に氾濫計算を行い、それら全ての地点の氾濫区域を包絡したものを表示しています。なお、下記の修正を行っています。
@浸水範囲及び浸水深の精度を上げるため、氾濫シミュレーションに使用した約100mメッシュを再度、約50mメッシュに分割し、約50mメッシュ内の平均地盤高を用いて、より詳細な浸水深を算出しました。これに、市町村作成の地形図などを参考にして、約50mメッシュ毎に浸水深毎の着色を行いました。
A公共施設や防災上重要な施設を中心に現地踏査を行って氾濫シミュレーション結果を修正しました。
(3)この浸水想定区域図は、想定を超える降雨が発生した場合や支川の氾濫、高潮や内水等による氾濫の影響を考慮していません。
(4)この浸水想定区域図は上記の条件などを前提として、現地踏査なども行い作成したものですが、地形条件など入力条件をシミュレーションに反映させるには限界があるため、実態とは異なる場合も予想されます。
また、今後の河川整備や市街地の開発等により、浸水する区域や浸水深が変化する可能性もあります。
(5)今回は、完成堤防では水位が計画高水位(HWL)に達した時点で、未完成堤防では水位がスライド堤防高−計画余裕高に達した時点で破堤することとしていますが、実際の洪水時の現象では水位にかかわらず破堤することもあります。
(6)今後、各市町村において、それぞれの防災体制をふまえて、実際に避難できる場所、各市町村が必要とする情報などの検討が進み、早期に「洪水ハザードマップ」が策定されることを期待するものです。
(7)この「球磨川浸水想定区域図」は下記の場所で閲覧することができます。
○国土交通省 九州地方整備局
○国土交通省 九州地方整備局 八代河川国道事務所
○八代河川国道事務所が開設しているホームページ
http://www.qsr.mlit.go.jp/yatusiro/
浸水想定区域図は、事前に氾濫による危険区域を住民に公表することで、水防への関心や緊急時の避難行動に役立てることを目的としており、ある仮定を設定して計算しています。そのため、必要に応じて更新されるものです。