技術の伝来(4)

日本の土木の基礎を築いたオランダ人技術者

「ヨハニス・デ・レーケ」は、オランダ出身の技術者であり、1873(明治6)年に内務省に招かれ、港湾や河川の工事に尽力し、日本の近代化に大きく貢献した。宮崎県の細島港は、江戸時代には大隅・薩摩方面と瀬戸内海を往還する船の中継地として栄え、明治時代には、県内最大の出入港船舶トン数を誇っていたが、土砂流入により船舶の運行に支障をきたしていた。このため、「デ・レーケ」が1891(明治24)年に、締切堤と運河の計画を提案し、約4年後、「デ・レーケ突堤」「デ・レーケ運河」と呼ばれる2つの施設が建設され、細島港の近代的な港湾改修が始まった。

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主な施設

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細島港

1895(明治28)年頃、細島港を南北に仕切る締切堤と、商業港から工業港へつながる運河が建設された。
現在は、運河の一部を確認できるのみである。

所在地:宮崎県日向市日知屋
ホームページ:九州地方整備局宮崎港湾・空港整備事務所
https://www.pa.qsr.mlit.go.jp/miyazaki/html/hososhima_port.shtml
交通:東九州自動車道 日向ICから約15分