技術の伝来(9)

日本の近代化を支えた技術移転~官営八幡製鐵所~

「官営八幡製鐵所」は1901(明治34)年に操業を開始、日本の産業の近代化に貢献し、産業都市・北九州市の発展の礎を築いた。建設にあたっては、ドイツから顧問技師を招聘して技術移転や人材育成を行った。現存する創業期の建物「旧本事務所、旧鍛冶工場、修繕工場」は、2015(平成27)年に世界文化遺産登録された「明治日本の産業革命遺産」の構成資産である。日本で最も古い鉄骨構造物の一つと言われる修繕工場には、100年経った今も、ドイツの鉄鋼メーカのロールマークが刻印された鋼材が残っている。

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主な施設

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官営八幡製鐵所旧本事務所眺望スペース

官営八幡製鐵所の関連施設は一般公開されていないが、世界遺産登録を機に、旧本事務所〈1899(明治32)年竣工〉を眺望できるスペースが整備されている。
2018(平成30)年には、VR(バーチャル・リアリティ:仮想現実)による案内サービスもスタートした。実際に歩いている感覚で旧本事務所内部を見学できるなど、100年前へのタイムトラベルが体感できる。

所在地:北九州市八幡東区東田5丁目
TEL:093-582-2922(北九州市世界遺産課)
ホームページ:北九州市
http://www.city.kitakyushu.lg.jp/soumu/01901014.html
定休日:毎週月曜日(祝日の場合は翌火曜日)
12月29日から1月3日
料金:無料
交通:JRスペースワールド駅より徒歩10分
北九州都市高速 枝光出入口から約3分
駐車場:有り(無料)