平成29年4月1日に「熊本復興事務所」を設置しました。
九州地方整備局では「平成28年熊本地震からの復旧・復興」を全力で推進しています。

阿蘇山直轄砂防事業

事業の概要

◎阿蘇山直轄砂防事業の概要

熊本復興事務所ではこれまで、平成28年熊本地震で発生した、阿蘇大橋地区の大規模な斜面崩落について、緊急的な砂防事業を実施してきました。
平成30年度からは、地震や地震後の降雨により土砂災害の危険性が高まっている阿蘇地域において、土砂災害から住民の生命・財産および重要な幹線(国道57号、325号、JR豊肥本線)等の社会基盤を保全するため、砂防堰堤などの施設整備を推進し、地域の安全性の向上を図る砂防事業を実施します。
  • 整備効果
  • 砂防堰堤等の整備により土石流・流木対策及び土砂流出抑止・抑制し、家屋約600戸、国道57号、325号、JR豊肥本線への土砂災害を防止・軽減する。

  • 平成31年3月10日に阿蘇山直轄砂防事業着手式を行いました。この動画では、阿蘇の美しくも厳しい自然との共生の歴史”阿蘇ものがたり”を振り返り、阿蘇カルデラ内において直轄砂防事業へ着手した経緯をご紹介しています。

過去の災害と平成28年熊本地震とその後の降雨による土砂災害

過去の災害

  • 事業区域では土砂災害が繰り返し発生しており、特に昭和28年、平成2年、平成24年は降雨による土砂災害で甚大な被害が発生している。
  • 活発な火山活動を続ける中岳では、平成28年10月に第一火口において36年ぶりに爆発的噴火が発生し、阿蘇市をはじめ広域で降灰が確認された。

平成28年熊本地震による災害

  • 平成28年熊本地震とその後の降雨により事業区域において土砂移動が集中して発生。阿蘇カルデラ内壁や中央火口丘群周辺に多数の斜面崩壊や亀裂が確認された。
  • 平成28年熊本地震後、梅雨期に入り阿蘇地域で降雨が発生(阿蘇山観測所で3~5年確率規模の日雨量:212.5mm(6月20日))。阿蘇カルデラ内で新たな斜面崩壊や土石流が発生。

砂防堰堤のはたらき

砂防堰堤の効果事例