食文化の伝来(3)

シュガーロードがもたらした九州のお菓子文化

江戸時代、海外との窓口であった出島に荷揚げされた砂糖は、長崎から、佐賀、小倉へと続く長崎街道を通り、京・大坂、江戸などへと運ばれた。街道沿道には、砂糖のほか、菓子作りの技法なども伝わり、全国的にも有名な銘菓が生まれた。南蛮から伝わった菓子は、それまでの和菓子とは違い、砂糖をふんだんに使うものであり、砂糖の伝来により、長崎街道を中心に、各地の文化と風土を取り入れた個性ある砂糖文化が根付いた。こうした歴史により長崎街道は砂糖の道「シュガーロード」とも呼ばれ、今なおその技術と味は受け継がれている。

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主な施設

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興福寺

江戸時代、長崎の中国人たちは、興福寺などの唐寺と呼ばれた寺院に莫大な量の砂糖を寄進。これらの砂糖は長崎街道を通り、京都の本山黄檗山万福寺に運ばれた。

所在地:長崎県長崎市寺町4-32
TEL:095-822-1076(興福寺)
ホームページ:興福寺
http://kofukuji.com/index.php
拝観料:大人300円、中高生200円、小学生100円
交通:JR長崎駅から路面電車「蛍茶屋行き」に乗車、「市民会館」電停下車、徒歩8分
九州横断自動車道長崎大分線 長崎芒塚ICから約8分