食文化の伝来(4)

日本の海苔養殖産業を救った海の母

「キャサリン・メアリー・ドゥルー・ベーカー(ドゥルー女史)」はイギリスのマンチェスター大学教授として、海苔の生態を解明した著名な藻類学者である。「ドゥルー女史」の研究成果は、親交のあった九州大学の瀬川宗吉教授を通じ熊本県水産試験場に伝えられ、同試験場の研究により、1953(昭和28)年に海苔の人工採苗に初めて成功し、現在の海苔養殖技術が確立された。「ドゥルー女史」は日本の海苔養殖技術の発展を知ることなく1957(昭和32)年に56歳の若さでこの世を去るも、「海苔漁民の救世主」となった女史の功績を永遠に称えようと、1963(昭和38)年に、有明海を一望できる住吉公園(宇土市)に海苔漁民の手によって記念碑が建立された。

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主な施設

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ドゥルー女史記念碑

ドゥルー女史の功績を称えるための記念碑が、有明海を望む住吉公園(宇土市)内に建立されている。

所在地:熊本県宇土市住吉町
TEL:0964-23-0156 (宇土市教育委員会事務局文化課)
ホームページ:宇土市
https://www.city.uto.kumamoto.jp/q/aview/96/60.html
交通:九州縦貫自動車道 松橋ICから約25分