食文化の伝来(7)

さつまいもの伝来

南米原産のさつまいもは、17世紀に明(中国)から琉球王国に伝来し、高カロリーで痩地でも育つため琉球王国で広く栽培された。薩摩では、1698年(江戸時代)、種子島領主久基が琉球王国に使いを出して持ち帰り、栽培に成功したのが始まりである。また、18世紀に山川の船乗り前田利右衛門が琉球王国から持ち帰り、自ら畑で栽培し、近所の人々に分かち与えたところ、たちまちにして近隣諸村に広がり、さらに薩摩全域に広まったと伝えられている。さつまいもは、その後襲来する享保の飢饉や天明の飢饉、天保の飢饉の際には救荒作物としての真価が認められ、全国へ広まっていった。

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主な施設

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徳光神社

琉球からサツマイモの苗を持ち帰り、多くの人々を飢餓から救った前田利右衛門は、「甘藷翁」として、指宿市山川の徳光神社に祀られている。

所在地:鹿児島県指宿市山川岡児ヶ水386-10
TEL:0993-35-0811(徳光公民館)
ホームページ:いぶすき観光ネット
http://www.ibusuki.or.jp/tourism/view/tokkoshrine/
料金:無料
交通:JR西大山駅から徒歩で15分
JR山川駅から車で10分
指宿スカイライン 頴娃ICから約35分
駐車場:有り(数台:無料)