i-Constructionとは
i-Constructionの意義
(1)現場の生産性に関する現状
労働力過剰を背景とした生産性の低迷
バブル崩壊後の投資の減少局面では、建設投資が労働者の減少をさらに上回って、ほぼ一貫して労働力過剰となり、省力化につながる建設現場の生産性向上が見送られてきました。
予想される労働力不足
技能労働者約340万人のうち、今後10年間で約110万人の高齢者が離職の可能性があります。
若年者の入職が少ない現状です。(29歳以下は全体の約1割)
生産性向上が遅れている土工等の建設現場
トンネルなどは、約50年間で生産性を最大10倍に向上したものの、土工やコンクリート工などは、改善の余地が残っています。(土工とコンクリート工で直轄工事の全技能労働者の約4割が占めます)
土工や現場打ちコンクリート工の施工現場では、丁張りや足場の設置などに多くの人手を要しています。
建設業の労働生産性水準は対米国比で、8割程度です。
依然として多い建設現場の労働災害
建設業は全産業と比べて、2倍の死傷事故率です。(年間労働者の約0.5%(全産業約0.25%))
事故要因としては、建設機械との接触による事故は、墜落に次いで多いです。
(2)i-Constructionへの取り組み
現場の生産性に関する現状より、労働力過剰時代から労働力不足時代への変化が起こることが予想され、建設業界の世間からの評価が回復及び安定的な経営環境が実現し始めている今こそ、抜本的な生産性向上に取り組む大きなチャンスです。
そこで、 i-Constructionでは、プロセス全体の最適化を目的として下記の項目に関して取り組みます。