ダムの豆知識
ダムの形について
ダムには三つのかたちがあります。
ダムにはいろいろな形があり、作る場所の条件に合わせてどの形のダムを作るか決められます。
重力式コンクリートダム(松原ダム、江川ダムなど)
ダムに水をためると、ものすごい水圧がダムに働き、押し倒したり、すべったりします。 そこで、この水圧に負けないようにダム自体を重くしたり、底面を広くしたりしています。
このようにコンクリートでつくったダムを「重力式コンクリートダム」と呼んでいます。
アーチ式ダム(下筌ダムなど)
上流側に丸みをもたせ、水の圧力を両岸に分散して伝えます。 これは、石橋と同じアーチ効果を利用しています。 このことによって、重力式コンクリートダムより軽く、うすいダムですみます。 しかし、両岸の支える部分が、 かたい岩でなければ作れません。
このような形をしたダムを「アーチ式ダム」と呼んでいます。
ロックフィルダム(寺内ダムなど)
コンクリートのかわりに、岩石や土を積み上げて作ったのが「ロックフィルダム」です。 土や岩石はコンクリートに比べ軽いので、たくさんの量が必要ですが、 底面が広くなるので地盤の弱いところでも作れます。また、岩石だけだと水が漏れてしまうため、 ダムの中心付近に、水を通さない粘土質のようなもので壁を作ります。
二つのダムの大きさをヤフードームと比べてみると

松原ダム | 下筌ダム | ヤフードーム |
---|---|---|
高さ83m (ヤフードームの約1.2倍です。) |
高さ98m (ヤフードームの約1.4倍です。) |
ドーム内の高さ 約68m |
長さ192m (ヤフードームの直径より 少し短いくらいです。) |
長さ 248.23m (ヤフードームの直径より少し長いくらいです。) |
ドームの直径 約222m |
貯水量5,460万m3 (ヤフードームの容積の約31倍です。) |
貯水量5,930万m3 (ヤフードームの容積の約34倍です。) |
ドームの容積 約176万m3 |
レーダー雨量計システム
レーダー雨量計システムは、降っている雨に電波を当てて、その雨の量や範囲、雨の強さを測定し、 いち早く雨の状況をつかみます。
筑後川ダム統合管理事務所では、九州にある3つのレーダーの情報を1つにまとめ、 九州のダムや河川、道路など、災害を防ぐために働いている事務所に情報を提供しています。

定量表示
雨の降っている範囲、雨の強さなどの状況を観測するもので、 観測する範囲は半径300Kmです。
定性表示
雨を量として測定するもので、観測する範囲はすべての局が半径300Km以内です
テレメーター雨量計
実際に降っている雨の量を、雨量計で測定し、ダム統合管理事務所やダムの管理所に、 その情報を電波で素早く送ります。

テレメーター水位計
川の水位がどのくらいになっているかを、水位計で測定し、 ダム統合管理事務所やダムの管理所に、 その情報を電波で素早く送ります。遠くにいても現地の情報が素早く受け取ることが出来ます。
