大分川の特徴

大分川の自然特性 

流域の概要

流域面積 約650km2(山地85%、平地15%)
幹川流路延長 約55km
直轄管理区間延長 32.6km
流域内市町村(5市2町) 大分市、別府市、豊後大野市、竹田市、由布市、九重町、玖珠町
洪水氾濫危険区域内人口 約17万人(出典:河川現況調査H19.2)
洪水氾濫区域面積 約51km2(出典:河川現況調査H19.2)

集水面積(※)

約38km2

※「集水面積」:ダム上流で降った雨が最終的にはダムに流れてくると想定される範囲の面積

 

気象…上流部の降雨量が多いのが特徴です。

 流域における気象状況は、年平均気温が15℃程度、年平均降雨量は約2,000mmで、日本の年平均降雨量の約1,722mm(国土交通省;平成24年度版日本の水資源)と比べると約280mmも上回っています。特に上流部の降雨量が多いのが特徴です。
 大分川流域の気候区は、上中流部が山地型気候区、下流部は内海型気候区に属しています。
 山地型気候区は、九州中央部の山地が大分県に迫っている地域で、標高300~400m以上の山地のため、気温が低く降水量が多いのが特徴です。また、内海型気候区は、冬の気温が高く、晴れた日が多いのが特徴です。
 流域の平均年間降水量は、上中流部では2,000~2,200mm、下流部では約1,600mm、流域全体としては約2,000mm であり、台風性の降雨並びに梅雨性の降雨が多くなっています。

 

今市観測所月別平均雨量

▲今市観測所月別平均雨量

 

 

 大分川では、過去、100年(明治27年以降)の間に、大きな被害をともなった洪水が、記録に残っているものだけでも49回もあり、このうち60%は台風によるものです。
 そのほかは低気圧、前線や雷雨性の豪雨によります。
 水害は6~10月の間に年間洪水の90%が発生しており、なかでも8~10月は降雨が短期間内に集中する台風による大洪水が多発(70%)しています。

今市観測所月別平均雨量

▲府内大橋地点年最大流量

 

 

地質

 大分川流域の地質は、七瀬川流域周辺では基盤岩である領家帯(りょうけたい)に属する中生代の変成岩類および花崗岩類、また中生代の大野川層群の堆積岩類が分布しており、これらの基盤岩類は新生代の火山岩類や堆積岩類により広く覆われています。
 上流部で急峻な山地地形を呈する北側には、新生代の豊肥(ほうひ)火山岩類が分布しており、上流部の南側や中流部はなだらかな台地状の地形を呈し、阿蘇山や耶馬溪(やばけい)を起源とした新生代の火砕流堆積物が分布しています。
 流域の最下流部の大分平野は、沖積層により広く覆われています。

地質図

▲大分川流域地質図 拡大表示

出典:九州地方土木地質図

 

 

流況

 近年の大分川における基準地点府内大橋における流況は、次のとおりです。 

▼府内大橋地点流況(平均)(単位:m3/S)
河川名 地点名 統計期間 豊水流量 平水流量 低水流量 渇水流量 年平均流量
大分川 府内大橋 45年 S41〜H22 25.89 17.87 13.61 9.42 28.20
※豊水流量:1年を通じて95日はこれを下回らない流量
 平水流量:1年を通じて185日はこれを下回らない流量
 低水流量:1年を通じて275日はこれを下回らない流量
 渇水流量:1年を通じて355日はこれを下回らない流量
 
流況図

▲大分川水系流域図

 

土地利用…山地が8割以上であり、下流部は大分市街地が広がっている

大分川流域の土地利用 大分川流域の土地利用状況は、下流域にあたる大分平野には大分市の市街地が広がっており、商工業、住宅地として高度利用が図られています。また、肥沃な沖積平野の存在によって農業が発達してきたため、流域内のその他の平地部は主として水田、畑地などの農地に利用され、山地等が84.6%、水田、畑等の農地は10.7%、宅地等の市街地が4.7%となっています。

 

 

 

 

 

 

 

土地利用図

 

▲大分川流域土地利用状況

出典:国土数値情報土地利用メッシュ(平成18年)

 

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