日本は水が多い国なのに、なぜダムがいるの?
日本は世界の中でも降水量が多い地域ですが、一人当たりの降水量で見ると世界の平均の約3分の1程度になってしまいます。
河川の長さが短いので、山に降った雨はすぐに海に流れてしまいます。また、川に水がある時とない時の差が激しく、安定した水の利用がむずかしいです。 そのため、水をいつでも利用できるようにするためには、ダムのような水を貯めておくものが必要になります。
※河状係数 ・・・年間を通じた最大流量と最小流量の比率(最大/最小)であり、これが大きい河川は洪水流量が大きく、かつ渇水も発生しやすいといえます。一方、河状係数の小さい河川は、流況が比較的安定した河川であり、洪水流量も小さめといえます。
出典:「流量年表」(平成6年~平成15年)及び河川便覧2006
安定した水の利用が難しい日本ですが、人口一人あたりのダム貯水量は、各国主要都市と比べて少なく、総貯水量をみても、アメリカにあるフーバーダムの約半分しかありません。
出典:「目で見るダム事業2004」(財)ダム技術センター
出典:「目で見るダム事業2007」(財)ダム技術センター
※フーバーダム:アメリカ合衆国にある多目的ダム。日本全国にある全てのダムの貯水量をはるかに超す大きさである。