記念ポスター

POSTER

筑後川本格改修100周年記念
ポスター作成プロジェクト

ロゴマーク作成プロジェクトのご縁から、九州大学の学生さんにポスター作成にもご協力いただく運びとなり、九州大学大学院芸術工学学府および統合新領域学の皆さんとともに、100周年記念ポスターを制作しました。

100周年を契機に各事業をPRするにあたって、より多くの人々に筑後川へ関心を向けてもらうためには、どんな思いや考えを中心に伝えるべきかを考え、「作成するポスターと接することで、筑後川が身近な存在であることに気づかせ、多くの人が筑後川のことを日常生活の中でふと思い浮かべられるような存在にしよう」をコンセプトに、今回も流域住⺠の⽅々との交流を図りながら、案の作成を進めて頂きました。

 


筑後川概要レク・筑後川流域住民との意見交換会
令和4年5月13日(日)

ポスター制作にあたって、まずは学生の皆さんに筑後川について知っていただくために、筑後川の概要や歴史等のレクチャー及び、記念ロゴ作成時にもご協力いただいた、筑後川流域で活躍されている5名の方々との意見交換会を行いました。学生自身が現在持っている川のイメージや、身近にあった川を思い出しながら、意見交換しました。


筑後川の歴史についてレクチャー

流域住民の活動紹介

流域住民との意見交換

参加者の記念写真

 


筑後川フィールドワーク
令和4年5月28日(土)

記念ロゴ作成時、筑後川上流の⽇⽥から下流の⼤川までを半日かけて巡る現地視察が学生にとって発想の起点となったことから、今回も前回と同じ場所を訪れ、説明を挿みながら、筑後川の空間を五感で学びました。

(工程:⽇⽥・三隈川〜⼭⽥堰〜原鶴地区〜寺内ダム〜久留⽶・⽔天宮〜⼤川・昇開橋)


日田・三隈川

原鶴地区

山田堰

寺内ダム

久留米・河川敷

大川・昇開橋

 


ラフ案発表 IN九州大学
令和4年7月15日(金)

これまでの意見交換会やフィールドワークで感じたことをもとに、ポスター制作の基本方針等を整理しながら、筑後川をPRするのにより効果的なポスターデザインを作成していただき、筑後川の着目した点やアイデア、今後の改善点等の紹介を、学生自らプレゼンしました。


プレゼンの様子①

プレゼンの様子②

プレゼンの様子③

プレゼンの様子④

 


ポスター選考会 IN筑後川河川事務所
令和4年9月21日(水)

学生が作成したポスター案、計6案を発表していただきました。

案を考えた学⽣⾃らがデザインのアイデアやコンセプトなどについてプレゼンを行い、筑後川河川事務所の100周年担当者による投票で計3案、選定しました。


プレゼンの様子①

プレゼンの様子②

選考の様子

記念写真

 


「この輝きを次の100年へ」
本田詩織さん 武田奈々さん

制作者コメント

今回のポスター制作に先立って、勉強会や筑後川の上流域から下流域までを巡るフィールドワークを開催いただきました。そのなかで特に印象的だったのは筑後川の持つ「変化」の幅の大きさです。上流域・中流域・下流域といった流域による風景の変化や、昼と夜という時間帯による変化、さらには流域で行われるさまざまな行事のような 非日常と日常の変化も知ることができ、それらに美しさを感じました。

制作したポスターには、フラッシュ機能を使った写真撮影によって筑後川の美しい変化を楽しんでいただくしかけを取り入れています。またフラッシュ撮影後に現れる華やかな風景を通して、新たな100年への希望を表現しました。このポスターをきっかけに筑後川に興味を持ったり、実際に足を運んでみようと思ったりと、少しでも筑後川を身近な存在に感じていただけたらとても嬉しいです。

 


「夜の筑後川」
顔蕾軒(YAN LEIXUAN)さん
張曄彤(ZHANG YETONG)さん

制作者コメント

筑後川に対するフィールドワークの中で、筑後川流域にはたくさんの橋があり、その形も様々であることがわかりました。橋の存在は人々に利便性をもたらす重要な存在であり、国指定重要文化財として、筑後川昇開橋は筑後川を象徴するものでもあると思います。夜の昇開橋の明かりは、昼間では見ることのできない景色を示しています。このポスターでは、赤と黒の2色をメインにして、赤い昇開橋と夜に輝く希望を表す光を表現し、このポスターを見た人が筑後川のもうひとつの魅力を感じ、覚えてくれたらと思いました。

説明会と見学を通じて、筑後川の治水、河岸改修の100年の流れを知り、筑後川河川事務所と技術者の努力なしには、筑後川の豊かな自然環境と美しさを見ることはできなかったと感心しました。この筑後川改修100周年記念ポスターを通じて、「筑後川」と治水・環境保護に取り組む人々への理解と関心を高めていただければと思っています。(顔蕾軒)

今回のプロジェクトを通じて、留学生である私はたくさんの貴重な経験をしました。筑後川と地域や人々の歴史に触れ、筑後川に感じた想いをポスターに表現することができました。このような貴重な機会をいただきありがとうございます。筑後川はとても美しいところなので、みなさんに筑後川に刻まれた素晴らしい歴史を味わっていただければ嬉しいです。(張曄トウ)

 


「Take Shower Talk」
日高耀さん

制作者コメント

ポスター制作は初めての経験で、わからないことだらけでしたが、筑後川河川事務所の⽅をはじめとした様々な⽅のおかげでなんとか完成させることができました。フィールドワークなどの調査を通して、筑後川への理解を深めていくうちに筑後川が持つ様々な姿について⾒えてきました。たくさんの魅⼒のなかから何を伝えるポスターにするのか、決めることは⼤変でしたが、その中でも暮らしに寄り添う筑後川の姿を伝えたいと思いました。「九州の暮らしを筑後川のお⽔が⽀えている」という当たり前のことにスポットを当て、多くの⽅に届くよう、仕掛けを意識してポスターを制作しました。ご覧いただいたポスターから、そんな当たり前を少しでも感じ取っていただけると嬉しいです。

 


九州大学大学院芸術工学研究院
准教授 曽我部 春香 先生より

コメント

筑後川改修100周年ロゴマークの制作に続き、ポスター制作にも携わらせていただきました。ロゴマーク制作時とは全く異なる学生達と一緒に再び地域の方々や筑後川河川事務所の方々と筑後川に関わる様々なお話をさせていただきました。改修100年という節目において、一人でも多くの方に筑後川を知っていただくにはどうすればいいか?をテーマとして掲げ学生達といろいろな議論やアイデア検討を行いました。非常に情報量の多い時代ですので、ただ100年であることをメッセージするだけでは、多くの方に関心を持っていただくのは難しいだろうと、学生達と繰り返し議論を重ねた結果、趣向を凝らしたいくつかのポスター案をご提示することができました。今回採用された3作品は特に、ポスターを見てくださった方と筑後川との間にコミュニケーションが生まれることを意識したものばかりです。皆さんのご感想をお聞かせいただけると嬉しいです。