渇水対策

菊池川の水は、現在、農作物を育てたり、電気を起こしたり、家庭で生活するための大切な恵みの水として、いろいろな目的で利用されています。しかし、過去には天候不順による日照り等のために生活に大きな支障をきたすような渇水被害がたびたび起こっています。こうした渇水による被害を最小限に抑えるために、菊池川では適正な水利用をめざした取り組みを行っています。

過去に発生した渇水被害

渇水被害は、昭和40年代〜50年代に多発しており、近年では平成6年及び平成14年に発生しています。
年度 被害概要
昭和42年 熊本県で水稲10,800ha、陸稲11,100ha
昭和53年 熊本県での被害面積は水陸稲2,008ha、野芝1,108ha、果樹5,588ha、桑400haで被害金額22億5千万
昭和57年 熊本県北部地域で作付面積158ha、平水不足面積1,437ha
昭和59年 熊本県で水稲被害は152ha
平成6年 大牟田、荒尾工業地区で55日間、玉名平野地区で65日間の取水制限
平成14年 6月に竜門ダムより菊池大池へ最大毎秒約3m3/s、玉名平野及び菊池川沿川へ最大毎秒約8m3/sの農業用水を補給。また9月には、最大毎秒約2m3/sのダムの水を迫間導水路を通じて補給。

限りある菊池川の恵みを大切にするための渇水への取り組み

1)渇水等の被害を最小限に抑えるために、情報提供、情報伝達体制を整備するとともに、水利使用者相互間の水融通の円滑化に向けた取り組みを、関係機関及び水利使用者等と連携して推進します。
2)渇水時の対策が必要になった場合は、熊本県及び九州農政局等の関係者と構成する「菊池川水系渇水調整連絡会」を開催し、適切な水利用がなされるよう、必要に応じて取水制限及び水源施設の総合運用等の渇水調整を行い、渇水被害の軽減に努めます。
パトロール風景
国土交通省 九州地方整備局 菊池川河川事務所 All Rights Reserved.