シーニックバイウェイ九州 ~先行事例づくりへ~ 3

シーニックバイウェイ九州 ~先行事例づくりへ~ 3

「佐世保&福岡」現地でキックオフ論議 シーニックバイウェイ

福岡・博多"MACHI/MICHI"ブランドの創造へ
交通シンポジウムで都市型シーニック探る

 地下鉄新線や地下街延伸など都市交通の利便性が増す一方、違法駐輪追放などのマナーアップ作戦や歩行者天国実験など道の試みが続く九州の都心・福岡市天神で3月26日午後、都市交通シンポジウム「魅力ある都市"福岡"に求められる交通マネジメントとは」が開かれる。
 企画のサブタイトルは「福岡・博多"MACHI/MICHI"ブランドの創造」。主催は西日本新聞社と天神モビリティタウン協議会、後援はマナーアップ天神宣言実行委員会や道守九州会議など。これまで天神の新しい道のあり方を論議・提言し、町を動かし始めた一連の天神フォーラム・民間型の取り組みで、今回は国内シーニックバイウェイの指導者、石田東生・筑波大学教授や谷口博昭・国土交通省道路局長が講演し、道守九州会議や地元大学研究者らが加わってパネル討論を行う。
 各論者は「魅力ある都心の道の創造」などをテーマに、スポット型になりがちな都市の魅力や機能を点から線へ、線から面へと連続化すること、道機能の多様化、沿道の隠れた魅力や歴史の再発見や再生などを提言する。文字通り都市型シーニックバイウェイの具体化の第1弾となりそうだ。

エコツーリズムと一緒に検討 西海国立公園50周年記念シンポジウム
エコツーリズムと一緒に検討 西海国立公園50周年記念シンポジウム

 環境省の「国立公園等エコツーリズム推進モデル事業」の指定を受けた佐世保市は西海国立公園50周年を記念し3月19日午後、西海パールシーセンターマリナホールでシンポジウムを開いた(環境省・国土交通省共催)。エコツーリズムとシーニックバイウェイの一体論議の場となり、提案や提言、決意が相次ぎ、新しい観光モデル二つの試みへのキックオフイベントとなった。
 自然や環境、さらに農業・漁業・文化・歴史・産業など多様な地域資源を観光に生かすエコツーリズムに対し、北海道に次ぎ九州で具体化の検討が始まったシーニックバイウェイは道守活動が母体。住民自らが取り組む道の清掃や植栽、歴史や文化の継承などの諸活動を生かし旅行者の魅力に、という観光へのアプローチに注目が集まった。
 パネリストして参加したシーニックバイウェイ九州研究会の岡本博・国土交通省九州地方整備局道路部長(道守九州会議参与)は九州各地の民間・行政協働の道守活動や佐世保をはじめ湯布院、小国町、さらに都市部などの道を使った観光の可能性を探っている研究会の検討内容などを報告した。
 会場には道守活動のパネル展示も行われ、参加者からは「観光が身近になった」などの感想が聞かれた。

PageTop