雨量は、大雨による川の増水を予測したり、土砂崩れによる道路の通行止めや事故を防止するために重要な情報であり、国土交通省では、“転倒マス型”の雨量計を各所に設置しています。
また、水位計は河川敷に設置され、雨量、水位とも10分間隔で24時間365日、自動観測しています。
河川の水位データなどは、インターネットやNHKデータ放送で公開され、大雨の時にはリアルタイムで状況を把握し、水害などに備えることができます。
道路上の積雪深や路面凍結の有無などの気象(関連)情報を自動で計測しています。
観測された情報は、リアルタイムに管理している事務所に伝送され、道路情報板に表示しドライバーへ注意喚起するほか、除雪、凍結防止作業を行うために役立てています。
テレメータは、遠隔地にある雨量計、水位計、気象観測装置などの観測計器の計測データを自動で収集し省力化・迅速化を実現するシステムです。テレメータが収集したデータは、気象庁にも配信され、気象予報などに活用されています。国土交通省で開発されたテレメータ方式は、国内外で広く利用されています。
降雨量、降雪量をリアルタイムで広域的にとらえることで、迅速かつ的確に河川等の管理を行っています。
国土交通省では昭和41年度から雨量観測にレーダを用いる方法について研究を開始し、昭和51年に、世界に先駆けてレーダ雨(雪)量計を実用化しました。
平成15年からは地上雨量データ(テレメータ計測データ)を利用した補正処理※2を導入しました。
また、平成21年度から導入を開始したマルチパラメータ(MP)レーダネットワークにより観測精度が向上し、補正処理無しでも高い観測精度が確保できるようになっています。
高い周波数の電波は直進し、障害物に当たるとはね返る性質を持っています。
その原理を利用して、電波が雨滴や雪に当たり、反射してエコーとして戻ってくるまでの時間と強さを観測し、降雨(雪)の範囲や雨の強さなどを算出します。
Cバンド(4~8GHz)という種類の電波を用いたレーダで山頂など標高の高いところに設置されており、広範囲を観測できます。現在のシステムでは、1kmメッシュかつ約5分間隔で、観測し、5~10分後に雨量データを配信しています。
降雨減衰に強く定量観測範囲は半径120kmで、台風など比較的規模の大きい雨の観測に適しています。
局地的な大雨の実況監視を強化するため、大気内における雨や風の 分布を観測できるXバンド(8~12GHz) MPレーダの整備を、平成21年度より進めています。
これにより、半径60kmの範囲で風向風速や降雨 域移動方向などを把握するとともに250mメッシュかつ1分間隔で観測し、1~2分後にデータを配信することで、局地的な大雨による洪水などの発生予測の精度を高めています。
平成22年度より全国の主要都市で 試験運用を開始し、平成26年3月カらは本格的な運用を行っています。
暗いところも撮彫できる高性能なカメラにより、水の流れや水位、水門・堰・排水機場などの河川管理施設の状況を監視しています。
映像は光ファイバケーブルでその河川を管理する河川事務所や九州地方整備局などに送られ、職員が現地の様子を確認するなど効率的な管理に投立てられています。
河川の増水時等には報道機関にも映像を配信し、最新の情報を皆様へ提供しています。
九州地方整備局管内の国道にカメラを設置し、路面や、トンネルなどの道路施設を監視しています。映像は光ファイバケーブルでその道路を管理する国道事務所や九州地方整備局などに送られ、職員が現地の様子を事務所で確認するなど効率的な管理に役立てられています。
また、災害時には報道機関へ映像を配信し、最新の情報を皆様へ提供しています。
全国に25,000台以上※設置されている監視カメラの映像は、IP統合通信網により、所轄事務所をはじめ、地方整備局や本省などに伝送されます。
映像はマルチキャスト伝送によりネットワークに掛かる負荷を軽減し全国の映像が、映像情報共有化システムにより閲覧可能です。
※平成30年末現在。九州地方整備局管内には約3,000台設置