■ 川内川をおびやかす水質事故
水質事故とは、油類や有害物質等が川などに流出する事故のことです。川内川の水は、水道用水や工業用水、農業用水として幅広く利用されています。そのため、水質事故が発生すると、河川利用に大きな悪影響を及ぼし、
場合によっては取水停止等に至るおそれもあります。
また、川内川の豊かな河川環境も損なわれ、多くの生き物たちが被害を受ける場合もあります。
水質事故の原因は様々ですが、事故や作業ミスによる油の流出が最も多くの割合を占めています。
水質事故発生一覧(H21.7.1〜H28.8.2)
No.
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事故の 種類 |
発生
年月日 |
河川名 |
発生地点 |
事故の概要及び原因 |
1 |
油の 流出 |
H21.8.25 |
川内川支川 砂走川 |
川内川合流点から 約0.2km付近 えびの市大字前田地先 |
標識に激突する交通事故が発生し、オイルが砂走川をへて「坂元樋門」付近へ流出した。 |
2 |
油の 流出 |
H21.9.29 |
川内川支川 隈之城川 |
隈之城川まで約0.5km付近 薩摩川内市矢倉町地先 |
町工場において、操作ミスにより軽油が路面及び側溝へ流出した。河川への流出はなし。 |
3 |
油の 流出 |
H21.11.2 |
川内川支川 大山口川 |
川内川合流点から 約0.4km付近 薩摩郡さつま町二渡地先 |
ガソリンスタンド解体作業中に、誤ってドラム缶が倒れ、廃油が排水口から河川へ流出した。 |
4 |
油の 流出 |
H22.2.24 |
川内川支川 普通河川 |
薩摩川内市樋脇町塔之原地先 |
自動車修理工場のエンジンオイルタンクのホースから床に油が漏れ、一部が水路へ流出し、ごく少量が平佐川へも流出した模様。 |
5 |
油の 流出 |
H22.3.25 |
川内川支川 穴川 |
穴川まで約1.1km付近 薩摩郡さつま町田原地先 |
元建設会社の重油タンク撤去作業時に、残っていた油が水路へ流出した。 |
6 |
油の 流出 |
H22.12.15 |
川内川支川 針持川 |
針持川 2/050〜2/100付近 伊佐市大口曽木字萩原 |
鹿児島県施工の河川災害復旧工事で、当該工事にかかる矢板打込用機械の油圧配管を誤って切断し、この配管内の油が河川に流出した。 |
7 |
油の 流出 |
H23.2.4 |
川内川本川 |
川内川 38/000付近 薩摩郡さつま町宮之城屋地 |
県単道路整備(交付金)工事区で、クレーンで仮設桟橋支持杭F7を施工中、油圧ホースが裂け油圧作動油が流出した。 |
8 |
油の 流出 |
H23.6.15 |
川内川支川 水之手川 |
水之手川 伊佐市大口目丸 |
リース会社の経由がこぼれ、側溝を通って河川に流出した。 |
9 |
油の 流出 |
H23.7.6 |
川内川支川 夜星川 |
夜星川 39/900付近 薩摩郡さつま町柏原地先 |
農業用タンクより重油約250リットル漏れ。水路を伝い夜星川へ流出。国、県、消防によりオイルフェンス、オイルマットを設置し対応。 |
10 |
油の 流出 |
H23.11.25 |
川内川本川 |
川内川 96/400付近 姶良郡湧水町川西地先 |
円乗寺より灯油約100リットルが側溝へ流出。菱刈出張所が土嚢及びオイルマットを設置し吸着作業を実施。本川への流出は無し。 |
11 |
魚の 斃死 |
H24.5.11 |
川内川支川 後川内川 |
後川内川 薩摩川内市祁答院町藺牟田地先 |
川内川水系後川内川(県管理)権現橋付近において、魚の斃死数百匹を確認。原因は、堆肥工場の汚水が流出したもの。 |
12 |
油の 流出 |
H24.11.25 |
川内川支川 銀杏木川 |
銀杏木川 薩摩川内市 |
川内川水系銀杏木川(県区間)において、工場内送油管の劣化による亀裂からC重油が流出(流入量は不明)。原因者においてオイルフェンスを実施。 |
13 |
魚の 斃死 |
H26.1.16 |
川内川支川 春田川 |
薩摩川内市 横馬場町 |
温泉の排水が原因の水温変化によると見られる魚数十匹の斃死。水質汚濁の発見及び進行は見られず。 |
14 |
坑内水 流出 |
H26.5.1 |
川内川旧川 |
伊佐市 菱刈川北 |
鉱山の坑内水が、処理設備のトラブルにより薬剤処理されないまま排水され、川内川旧川に流出。 |
15 |
油の 流出 |
H26.10.21 |
川内川支川 湯ノ谷川 |
伊佐市 大口宮人 |
家畜のし尿排水を処理する工程において、一部が未了のまま湯ノ谷川に流出。 |
16 |
油の 流出 |
H26.10.26 |
川内川本川 |
湧水町 川西 |
企業所有の軽油貯蔵タンクを修理する過程で取り外したホースから軽油が漏れ、その処理が不十分だったため敷地外の側溝経由で川内川に流出。 |
17 |
油の 流出 |
H26.12.16 |
川内川支川 桶寄川 |
湧水町 川添 |
自動車修理工場所有のエンジンオイル貯蔵タンク給油口の閉め忘れのため、敷地外の排水路経由で桶寄川に流出。 |
18 |
油の 流出 |
H27.1.15 |
川内川本川 |
さつま町 神子 |
土木工事施工業者が所有する重機(ブレーカー)の油圧ホースが周辺の岩に接触し破損、作動油が川内川本川に流出。 |
19 |
油の 流出 |
H27.2.7 |
川内川支川 春田川 |
薩摩川内市 白和町 |
企業が所有する重油小出槽が機器の故障でA重油があふれ出し、排水路経由で春田川に流出。 |
20 |
油の 流出 |
H27.6.28 |
川内川支川 穴川 |
さつま町 中津川 |
農園が所有する重油タンクの送油管の老朽化により、漏れ出したA重油が排水路経由で穴川に流出。 |
21 |
油の 流出 |
H27.10.1 |
川内川支川 城後川 |
薩摩川内市 樋脇町 |
企業所有の重油サービスタンクゲージの劣化によりA重油が漏れ出し、排水路経由で城後川に流出。 |
22 |
油の 流出 |
H27.10.30 |
川内川本川 |
さつま町 神子 |
個人が自宅付近の側溝にエンジンオイルを投棄し、水路を通して川内川本川に流出。 |
23 |
油の 流出 |
H27.11.14 |
川内川支川 五反田川 |
さつま町 山崎 |
企業が所有する重油タンクの機器の故障でA重油があふれ出し、側溝及び水路経由で五反田川に流出。 |
24 |
塗料の 流出 |
H27.12.9 |
川内川支川 春田川 |
薩摩川内市 平佐町 |
企業の敷地内で塗料が入ったバケツを洗浄したところ、その水が排水路を伝い、春田川に流出。 |
25 |
油の 流出 |
H28.3.18 |
川内川支川 新村川 |
湧水町 川添 |
農園のビニルハウス用燃料タンク配管の劣化による破損からA重油が漏れ出し、水路経由で新村川に流出。 |
26 |
廃液の 流出 |
H28.7.20 |
川内川支川 市比野川 |
薩摩川内市 樋脇町 |
企業の工場内で廃液処理を行っていたところ、機器が正常に作動しなかったことにより廃液が処理されないまま排水溝経由で市比野川に流出。 |
27 |
油の 流出 |
H28.8.2 |
川内川支川 川北川 |
えびの市 東川北 |
大型トラックが高速道路のトンネル内で工事機材に接触し燃料タンクを破損。その後停車したパーキングエリアで軽油が側溝経由で川北川に流出。 |
川内川では、水質事故の対策(流出した油類等の拡散防除等)や流域住民の皆様への水質浄化対策の啓発活動を行う組織として「川内川水質汚濁対策連絡協議会」(通称:水濁協)が
あります。川内川河川事務所をはじめ、県、流域市町、警察、消防等様々な公的機関で構成されており、流域各所で活動を展開しています。水濁協と水質浄化に関する情報は
水濁協の紹介ページをご覧ください。
かけがえのない川内川を守るため、水質事故防止にご協力ください! 油類を取り扱う際は、川へ流出しないよう十分お気をつけください。
■ 水質事故についてのお問合せ窓口
〒895−0075
薩摩川内市東大小路町20番2号
国土交通省 九州地方整備局 川内川河川事務所 管理課
(電話) 0996−22−3430 (FAX) 0996−22−3808
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