佐賀導水事業は、筑後川、城原川及び嘉瀬川を導水路(管路、開水路)で連絡する流況調整河川(総延長:約23km)を建設するもので、洪水調節、内水排除及び既存の水利用に支障を及ぼさない範囲で流水の正常な機能の維持と増進(河川維持流量及び河川水質浄化用水の補給)並びに水道用水の補給を行い河川の流水の状況を改善します。
それぞれの河川のうち流況(河川の流量)に余裕のある河川から、不足している河川に水を導水して、それぞれの河川の流況を改善します。このようにして、河川の必要流量の確保や新たな水資源の確保を行います。
事業の大きな柱の一つである洪水被害の軽減を目的とする「治水対策」では、「巨勢川調整池」により、佐賀市街部の洪水被害の軽減を図るとともに、各「ポンプ場」により内水被害の軽減も図ります。
もう一つの柱である水不足の解消等を目的とした「利水対策」では、川を流れる水の量の改善と県西部地区への水道用水の供給、さらに川の水質悪化が問題となっている佐賀市内河川への浄化用水の供給が行えるようにします。
「治水」面では、巨勢川調整池やポンプ場の整備により、これまでに佐賀導水路周辺地域の田畑や道路などの浸水や巨勢川下流部の河川の氾濫を未然に防ぐなどの効果が出ています。