佐賀市北部を流れる巨勢川は、これまで何度も水害が発生しているのに加え、下流域では市街化が進展しています。しかし、川幅を広げたり、大きな堤防の整備には、地形条件の制約がかかることから、抜本的な治水対策として洪水時に水を貯める機能を持つ調整池を整備しました。
調整池は、一般的なダムと違い、地盤を5〜7m掘って作ります。このため、調整池に貯められた洪水は、いっぱいになるとあふれないように排水ポンプと地下にある導水管を使って約3.5km離れた嘉瀬川まで送られます。
佐賀平野を流れる中小河川は一度に大量の水を流せないので、大雨の時などには増えた水を排水ポンプを使って筑後川や嘉瀬川などの大きな川へ流すことで水量を減らし、内水被害の軽減を図ります。