流水型ダムについて

流水型ダムは洪水調節専用のダムで、ダムの持つ様々な機能のうち洪水調節機能に特化した目的で建設される、常時水を貯める必要のないダムの一形態です。
 

流水型ダムの特徴

  • ゲート操作が必要なく、流入量が一定量を超えると自動的に貯留を始めます。
  • 貯留しないため、ダム湖の水質悪化の恐れがありません。
  • 九州で4番目に建設予定のダム形式になります。

貯留型ダム(利水目的をもつ)の写真  貯留型ダムの通常時・洪水時のイメージイラスト

 

流水型ダム(洪水調節専用)の写真 流水型ダムの通常時・洪水時のイメージイラスト

 

治水機能

  • 洪水時に一時的に洪水を貯留し、下流沿川の洪水被害を軽減します。

利水機能

  • 利水機能をもたず、通常時水を貯めません。

環境機能

  • 通常時は水を貯めないため、流入水と同じ水質が維持されます。
  • 上流から流れてきた土砂を全て捕捉するのではなく、流水と同時に土砂が流れます。

流水型ダムの洪水調節イメージ図
流水型ダムの洪水調節イメージ

 

その他

  • 通常時はダムに水を貯めないことや、河床近くに洪水吐や土砂吐を設置することにより、貯水池内でも普通の川の状態が維持され、ダムの上下流における水循環、土砂循環、魚類の移動など、自然に近い物質循環が維持されます。
  • 貯水池に堆積する土砂の量が軽減できる(通常は概ね100年間の堆砂量を貯水池内に予め確保)ことにより、ダム堤体をコンパクトにでき、建設コストの縮減が可能となります。
  • 洪水吐や土砂吐が流木や土砂で閉塞しないよう、別途対策工を実施します。

 

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