筑前原田(はるだ)宿を過ぎた田代宿から嬉野宿までの13宿が佐賀路です。小田~鳴瀬~塩田~嬉野と通っていた街道は、塩田川の度重なる氾濫で、宝永2年(1705)からは小田~北方~塚崎(武雄)~嬉野の新道に切り替えられました。
かつて、この街道は幕府役人、参勤交代の大名行列、オランダ使節、商人などでにぎわいました。象やラクダ、クジャクなどの珍しい動物が通ったときには沿道は大変な騒ぎだったということです。
明治14年(1881)に国道34号が新設されると長崎街道は廃止されました。中には忘れ去られ草に埋もれてしまった場所もありますが、今も昔日の面影を残す場所が数多く残っています。荘厳な雰囲気の寺院、白壁の廻船問屋、曲がり角の多い細い道…、街道の魅力は歩くほどに増します。
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