事業の経緯
川辺川流域では、昭和38年~40年の3ヶ年連続の集中豪雨によって至る所で大規模な崩壊が相次ぎました。
特に昭和38年8月には、五木村の横手谷において大崩壊が生じ、人家・人命に大被害をもたらしたのを始め、五木村頭地~宮園間の川辺川本流の河床が2~7メートル上昇し、治水・利水上大きな障害を来したため、川辺川流域の砂防事業が重要視されるに至りました。
このことから、昭和29年度より熊本県において、補助事業として着手されてきた川辺川流域の砂防事業は、昭和42年6月から国の直轄事業に編入され、激甚災害を受けた箇所や荒廃の著しい渓流における砂防設備を重点的に施工してきました。
事業の目的
川辺川流域の砂防事業は、豪雨時に発生する山腹崩壊や土石流等の土砂流出に起因する災害から流域住民の方々の生命や財産を守るため
① 人家・公共施設等に対する直接的な土砂災害防止
② 下流河川の河床上昇に伴う洪水被害の防止
を図ることを目的として事業を進めています。
川辺川流域の概要
- 流路延長:62km
- 流域面積:533km2
- 流域市町村:八代市泉町、五木村、相良村
- 砂防対象流域面積:498km2
(計画基準点:平川橋)