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底生動物(ていせいどうぶつ)

底生動物とは、水中や水辺にすんでいる貝やエビ、カニ、水生昆虫のことです。水の流れが速い「瀬」には流されにくいように石にくっついて暮らす種類がいたり、流れが緩やかな「淵」には泳ぎが得意だったり、川底の砂や泥にもぐったりして暮らす種類がいます。
また、水がきれいな場所を好む種類や、汚れた場所を好む種類がいて、どんな種類がいるのかを調べることで、水のきれいさが分かります。これらの種類を「指標種」といいます。
これまでの調査結果から、肝属川には約290種の底生動物が生息しています。

川に入り、サデ網や手ですくって調べたよ 山根くん
きもつきがわを代表する底生動物を、ほんの少しだけご紹介!
下記のまるい写真をクリック(タップ)してね。

アシハラガニ

Helice tridens / 十脚目モクズガニ科

アシハラガニ
  • アシハラガニ

特 徴

河口に近いアシ原や草原で群れをつくり、地中に巣穴を掘って生活します。雑食性で、泥の中の小さな動植物や死がい、捨てられた生ごみなどを主食としている、干潟の掃除屋さんです。外敵が来ると巣穴に逃げ込みますが、大きなはさみを振り上げて威嚇したり、その場に伏せてじっと動かないこともあります。

大きさ甲幅30mm
分布本州以南
見られる時期1年中

カワニナ

Semisulcospira libertina / 吸腔目カワニナ科

カワニナ
  • カワニナ

特 徴

ゲンジボタルの幼虫のエサとしても有名な巻貝で、殻の形や大きさは変化に富みます。例えば、川の流れの速い上流域に生息するものは太く丸い姿をしているのに対し、流れの緩やかな下流域では細長い形になります。落ち葉や石に付いた藻などを食べます。ややきれいな水に棲む指標種です。

大きさ殻長30mm
分布北海道〜沖縄
見られる時期1年中

ミズカマキリ

Ranatra chinensis / カメムシ目タイコウチ科

ミズカマキリ
  • ミズカマキリ

特 徴

ほとんど流れのない川の水際や池沼、田んぼに生息しています。小魚やオタマジャクシ等を「カマ」になっている前脚で捕らえ、口吻(こうふん:とがったストローのような口)から餌の体内に消化液を注入し、肉を溶かして食べます。尾部にある長い呼吸管を水面に出して息をするので、長い間獲物をじっと待ち伏せできます。きたない水に棲む指標種です。

大きさ体長40~50mm
分布北海道〜沖縄
見られる時期4〜10月

ミズムシ

Corixidae / カメムシ目ミズムシ科

ミズムシ
  • ミズムシ

特 徴

湖沼や河川など、広い範囲に生息しています。浅く穏やかな水域の水底をゆっくりと這います。水中のワラジムシといった印象で、ワラジムシと同じように石についた藻類や枯れ葉などを食べます。水の汚れにとても強い生き物です。きたない水に棲む指標種です。

大きさ体長10mm
分布北海道〜九州
見られる時期4〜10月

ヘビトンボ

Protohermes grandis / ヘビトンボ目ヘビトンボ科

ヘビトンボ
  • ヘビトンボ
  • ヘビトンボ

特 徴

幼虫のうちはきれいな川の中~上流の石の下などに棲み、大きなアゴで水生昆虫を捕まえて食べます。成虫になると羽が生え、広葉樹の樹液を主食とします。幼虫は「孫太郎虫」という名前で昔から薬として重宝されています。きれいな水に棲む指標種です。

大きさ体長40~50mm
分布北海道〜九州
見られる時期6〜9月