松原ダム

施設名 松原ダム 管理者 建設省
型式 重力式コンクリートダム 総貯水容量(千m3) 54,600
堤高(m) 83 有効貯水容量(千m3) 47,100
堤頂長(m) 192 治水容量(千m3) 45,800
堤体積(千m3) 294 利水容量(千m3) 47,100
完成年度 昭和48年3月 最大出力(kw) 50,600

このダムの航空写真

※松原ダムと下筌ダムのページでの説明は同文です。

昭和28年6月西日本を襲った梅雨前線による豪雨は、筑後川流域でも大洪水となり各所で堤防の決壊、はん濫を招き、死者147人を含む大災害をもたらした。この結果、従来の治水計画は大幅な変更を迫られ、昭和32年にダムによる洪水調節を含む筑後川水系治水基本計画が策定された。

松原・下筌ダムは、この計画に基づき筑後川上流部のダム候補地点11箇所のなかから、最適と判定されたものである。さらに両ダムは、洪水調節のほか、河川総合開発の見地から発電も行なう多目的ダムとして建設されることになった。

松原ダムは、昭和33年事業に着手され本川上流部の杖立川と津江川の合流点付近の左岸大分県日田郡大山町・右岸同県同郡天ケ瀬町地先に建設された重力式コンクリートダムで、昭和45年に完成したものである。規模は、高さ83m、コンクリート堤体積294,000m3、総貯水容量54,600,000 m3である。

下筌ダムは、左支川津江川の左岸大分県日田郡中津江村と、右岸熊本県阿蘇郡小国町の峡谷をせき止めるアーチ式コンクリートダムで、昭和44年に完成したものである。規模は、高さ98m、コンクリート堤体積282,000 m3、総貯水容量59,300,000 m3である。

両ダムの完成によって、昭和28年と同程度の洪水が発生しても、下流改修工事とあわせて日田市・久留米市を含めた下流域を水害から守るとともに、最大127,500KWの電力を供給することが可能となった。  なお、ダム建設にあたって、地元住民はダム建設反対を唱えて、いわゆる蜂の巣城紛争を展開し、現地や法廷においてその紛争はし烈をきわめ、昭和33年本格的な調査を開始してから湛水開始まで13年余の長年月を費している。

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