小丸川の主な災害

既往洪水の概要

気候・気象

小丸川流域は、全国的にも多雨の地域であり、上流部は山地型の気候区、下流部は南海型気候区に属しています。流域の降雨分布は特に上流部が多雨地帯となっており、流域全体の年平均降雨量は約2,900 ㎜程度(全国平均降水量1,700mm の約1.7 倍)であり、主要洪水の要因のほとんどが台風によるものです。また、中下流の平地部に比べ、上流の山地部は降雨量が多くなっています。

 

 

 

 

 

年間降水量分布図(1985~2006 年の平均)
 

発生日 発生原因 被災市町村 被害状況
1943年
(昭和18年)
台風18号 不明 不明
1950年
(昭和25年)
キジア台風 高鍋町等 死者:8 名、家屋浸水:11,021 戸
1954年
(昭和29年)
台風12号 高鍋町等 家屋浸水:426 戸
1997年
(平成9年)
台風19号 高鍋町等 家屋浸水:19 戸
2004年
(平成16年)
台風16号 高鍋町等 家屋浸水:6 戸
2005年
(平成17年)
台風14号 高鍋町等 家屋浸水:241 戸


昭和29年9月洪水

台風12号は、9月11日正午、平地においては12日夜半より本格的降雨となり、その後台風の接近に伴い降雨は次第に増大し、12日夕刻迄の降雨量は平地高鍋で110.9㎜、山地渡川で228.9 ㎜に達しました。13日早朝より同日夕刻迄山地渡川付近に於ては、1時間平均35㎜を越える豪雨が降り続き、上流上渡川では最大1 時間雨量66.5㎜を記録しました。

10日の降り始めより14日の降り終わりまで、12日13日に降雨が集中しており、山間部では800mm~1,200㎜、平地では250㎜~300㎜の総降雨量なりました。

12日夕刻には、各地点で指定水位に達し、13日早朝には警戒水位を、同日正午には計画高水位を超過し、同日夕刻には最高水位に達しました。

昭和29年9月洪水被害状況(高鍋町)

台風経路図(昭和29年9月洪水)
(出典:宮崎県災異史)


平成9年9月洪水

台風19号の接近に伴い、高城上流域の平均総雨量は約480mmを記録し、内水により、床上浸水5戸、床下浸水14戸の被害が発生するなど、大きな被害が発生しました。

洪水被害状況(高鍋町)

平成17年9月6日洪水

8月29日にマリアナ諸島近海で発生した台風14号は、大型で非常に強い勢力のまま宮崎県内を暴風雨域に巻き込みながら、九州の西の海上をゆっくりとした速度で通過し、宮崎県内に記録的な豪雨をもたらました。

宮崎県南部は5日午後6時に暴風域に入り、総雨量が神門観測所で912mmに達するなど、3日間で年間降水量の1/3超を記録し、観測史上最大規模の洪水となりました。

濁流が流下する小丸川

内水被害状況(高鍋町)


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