河川特性 嘉瀬川は、山地部に降った雨が一気に佐賀平野に流入し、災害をまき起こす暴れ川であったため、古くから治水、利水事業が行われており、その中でも成富兵庫(1560-1634)の石井樋が有名です。 また、河床が堤内地の平野より高い天井河川であるため、ひとたび堤防が破堤すれば、佐賀市街地をはじめとする流域市町村は、大きな被害となる要素をもっています。
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8月15日、九州南端に上陸したジュデス台風により、佐賀県では16日未明より豪雨となり、被害は死者・行方不明者86名、床上・床下浸水25,552戸に及んだ。 |
佐賀市池の上地区の浸水状況 |
土石流による河岸の崩壊 |
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24日午後から25日早朝にかけ梅雨前線による豪雨により、死者7名、重軽傷者195名、家屋の流失及び全、半壊175戸,床上・床下浸水31,032戸に及んだ。 |
旧三日月町の家屋の流失 |
決壊箇所の復旧工事 |
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30日からの豪雨により、関係市町村では死者13名、重軽傷者12名、家屋の流失及び全・半壊115戸、床上・床下浸水1,274戸に及んだ。 |
佐賀市内の水防活動 |
古湯地区中の橋 |
2日の午前3時頃から記録的な大雨となり、同日の佐賀地方気象台での日降水量285.5mmは昭和28年6月25日の366.5mmについで第2位、最大1時間降水量72mmは観測史上第3位を記録。 |
佐賀市内の道路冠水 |
14日未明から梅雨前線の影響により、流域の古湯雨量観測所で1時間に107mm、総雨量約800mm、川上水位観測所ではん濫危険水位を突破(観測史上第2位の水位を記録)。 |
佐賀市尼寺地区浸水状況 |
活発化した前線の影響で7月6日、流域の古湯雨量観測所で日雨量451mmを記録し、更に川上水位観測所では、はん濫危険水位を突破した。 |
嘉瀬川の官人橋の出水状況 |
佐賀雨量観測所では、観測史上1位となる1時間降水量110mm、3時間降水量223.5mm を観測し、記録的短時間大雨情報や大雨特別警報が発表されるなど記録的大雨となり、佐賀市街部での浸水被害や、嘉瀬川でも堤防の法崩れが発生。 |
嘉瀬川堤防の法崩れ |
10日未明に「顕著な大雨に関する気象情報」が発表され、嘉瀬川流域では宇渡(うど)雨量観測所で6時間304mmを記録し、更に川上水位観測所では、はん濫危険水位を突破。
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嘉瀬川右岸16k400付近 7月10日 5:30頃
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嘉瀬川右岸16k400付近 7月10日 5:50頃 |
嘉瀬川右岸15k600付近 7月10日 6:00頃 |
昭和25年 |
嘉瀬川中小河川改修事業(県営) |
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昭和46年 | 1級河川の指定 佐賀県の改修計画に基づく改修 |
昭和48年 | 嘉瀬川工事実施基本計画 ・基準地点:官人橋 ・基本高水のピーク流量:3,400m3/s ・計画高水流量:2,500m3/s |
昭和49年 | 直轄河川改修計画策定 |
平成3年3月 | 嘉瀬川大堰完成 |
平成4年10月 | 嘉瀬川大堰稼動 |
平成5年6月 | 石井樋地区整備が、皇太子殿下ご成婚記念事業として採択 |
平成6年6月 | 工事実施基本計画の部分改訂 |
平成17年 | 石井樋完成 |
平成18年11月 | 嘉瀬川水系河川整備基本方針策定 ・基準地点:官人橋 ・基本高水のピーク流量:3,400m3/s ・計画高水流量:2,500m3/s |
平成19年10月 | 嘉瀬川水系河川整備計画策定 ・基準地点:官人橋 ・河川整備計画目標流量:2,200m3/s ・河道の配分流量:1,500m3/s |
平成24年3月 | 嘉瀬川ダム完成 |