ダム建設の背景

私たちを育む山国川の豊かな流れ

位置

山国川は、その源流を大分・福岡の県境にそびえる霊峰英彦山に発して、多くの支流を集めながら景勝地耶馬渓、中津平野を流れ、周防灘へと注ぐ一級川です。

規模

山国川の流域は大分・福岡両県にまたがり、流路延長(河川の長さ)56km、流域面積(降雨が山国川に流入する地域の面積)は、540km2あります。

地形

流域の大部分(86%)は、火山活動で形成された急峻な山地ですが、下流部は肥沃な中津平野を作っている、扇形状の急流河川です。

気象

流域内の気候は、降水量が比較的少なく(年間1,900mm)、温暖な瀬戸内気候の傾向をもっています。

環境

流域の大部分は名勝耶馬渓や耶馬日田英彦山国定公園に指定され、多種多様な動植物・地形地質・景観資源の宝庫となっています。

産業文化

山国川の流域では、古くから山国川と周辺の自然環境を資源とする産業が発達し、私たちの生活拠点を形成してきました。上流域では林業や木材加工品、中・下流域では肥沃な土壌を活かした米・果樹栽培等の農業、さらに近年では、自動車・住宅設備関連等の産業が盛んになり、北部九州の拠点として、大きな飛躍を遂げようとしています。

厳しい表情も見せる山国川の流れ

浸水被害、洪水災害の状況

流域特性

山国川流域の自然は、私たちの暮らしを豊かに育んできましたが、一方でその地形的・気象的特性から、流況(水の流れ方)は豊水と渇水の差が非常に大きくかつ不安定な特性を持つ河川で、一度多量の降雨があれば洪水を引き起こし、逆に晴天が続けば涸渇してしまうという被害が、昔から頻発していました。

流域の課題

このようなことから、流域の人々は、過去から現在に至るまで、山国川がもたらす豊かな環境資源を有効に活用しながら、常に安全で安心して、川とともに暮らしていくことができるような術を探し続けてきました。

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