河川学習プログラム > 遠賀川のお魚ガイド

中上流の魚

ここで紹介する中上流とは、川幅が20mくらいあって、深く遅い流れの”淵”と、浅く早い流れの”瀬”がはっきりしている所です。遠賀川本流では嘉穂町、支流では大任町から上流の彦山川、若宮町付近の犬鳴川などがあります。水の透明感は少し落ちますが、魚の種類も多く、その形もさまざまです。こんな川の周辺には魚以外にも”投網名人”が生息しており、みんなで「よっ!名人」と言えば、「しょうがねぇ~なぁ~」と言いながらも教えてくれるかもしれません。だたし、投網は魚を傷つけやすいので注意が必要です。

八木山川・岩瀬(富田町)の写真
3.八木山川・岩瀬(富田町)

お魚ガイド 中上流

名称 ガイド すがた
ウグイ イシドジョウと反対に、九州の他の川には当たり前のようにいるのに、遠賀川や紫川など日本海に注ぐ川には極端に少ない。全部調べてはいないけど、八木山川と彦山川の上流に少しだけ生息している。 ウグイの写真
ドンコ ヨシノボリの仲間のような吸盤のような腹ビレでなく、二つに分かれている。遠賀川での分布はかなり広い。全長20cmにもなると迫力がある。潜水観察(潜っての観察)では手でさわられるまで、のん気にしているやつもいる。 ドンコの写真
オヤニラミ 一度見れば忘れない顔形をしている。夢に出て来たこともある。エラぶたには目に似た斑紋があり、体の模様とあわせると、体の中にもう一匹いるように見える。彦山川や八木山川などの支流に多い。 オヤニラミの写真
アカザ 全国的には広く分布しているけど、九州のアカザは珍しい。遠賀川では限られた場所にポツリポツリと住んでいる。夜に活動するらしく、昼間の潜水観察では、石を動かすと出てくることがある。胸ビレで刺されると痛いらしい。 アカザの写真
ギギ 小さい時は黄色と黒の模様が鮮やかだけど、大きくなるにつれて黒ずんでいく。全長は40cm以上になることもあり「サメみたい!」という声も聞く。私は胸ビレで刺されたことが二度ある。痛い! ギギの写真
ムギツク 小さい頃は、黄色に黒のラインが鮮やかだけど、大きくなるとぼやけてくる。あの気の荒いオヤニラミが卵を守っているところに、この魚は自分の卵を生みつけることがある。一度この目で、その瞬間を見てみたい。 ムギツクの写真
ヌマチチブ 青白い斑点が頭や顔を中心に広がっている。ヨシノボリ類やドンコと一緒にいることが多いが、遠賀川での分布は狭いように思われる。八木山川や福地川には多いが飯塚市から上流では見かけない。 ヌマチチブの写真
スナヤツメ 「コレが魚!」とみんなは言うかもしれないが、立派な魚。スナヤツメは、生まれてすぐに川底の泥に潜り、アンモシーテスと呼ばれる幼生期を送る。これがまた長い。3~4年の間、泥の中で暮らした秋、目が出来て口が丸くなる”変態”をする。そして春まで餌を食べないで産卵し死んでしまう。みんなの見ていないところで、こんな生き方をする魚がいることを知ってほしい。 スナヤツメの写真


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