河川学習プログラム > 遠賀川のお魚ガイド

小川と水路の魚

遠賀川の支流のそのまた支流や、田んぼのわきを流れ、飛んで渡れるような小川です。田植えが近づくと、堰から水を取るため深くなる場所もありますが、川に入って遊ぶには最適です。魚取りの道具としてはタモ網が主役ですが、”しょうけ”と呼ばれる竹かごや、手作り道具が活躍します。コンクリートで固められた場所も目立ちます。しかし、そんな中にも生物の営みがあります。”どろんこ覚悟”で入ってみましょう。

千手川(嘉穂町)の写真
4.庄司川(飯塚市)
大分川(筑穂町)の写真
5.安宅川(河崎町)

お魚ガイド 小川と水路

名称 ガイド すがた
モツゴ 私が子供の頃、小川や池などで釣りをしていると、餌だけ取って行く”餌取り”がいた。その犯人がこの魚。小さな上向きの口が特長で、イヤと言うほどいたのに、近ごろめっきり少なくなった。 ヤマメの写真
ウキゴリ

ドンコよりも細長く色も薄い。遠賀川では近津川(直方市)や福智川(赤池町)の中上流部、鹿毛馬川(頴田町)では峠付近の上流部で見られる。全国的には普通種だけど、遠賀川では生息地も数も少ないと思われる。

ウキゴリの写真
ニッポンバラタナゴ

上からのぞくと細長く見えるが、捕まえてみると平べったい。産卵期のオスは特にハデな色になり、小学校の水槽では「コレ熱帯魚?」と聞かれることがある。数が減っていて、特に池や沼での減りかたはひどい。

ニッポンバラタナゴの写真
カゼトゲタナゴ 遠賀川ではなんとか普通に生息しているようだけど、全国的には九州北部にしか分布していない。タナゴの仲間は二枚貝に卵を産み付ける。日本には15種のタナゴ類が生息していて、今のところ遠賀川では6種確認されている。 カゼトゲタナゴの写真
ヤリタナゴ 遠賀川のタナゴ類では、一番スリムな体型をしていて、中上流まで広く分布しているけど数は少ない。タナゴ類はペットショップで観賞魚として売られている。だけど、買った魚を川や池に放流するのはやめよう。 ヤリタナゴの写真
アブラボテ 名前の通り「ぼてっ」とした感じがする。遠賀川の他のタナゴ類に比べて黒っぽい。西川(鞍手町)の上流部で初めて見つけた時は感激した。だけど、その後の調査で何回か確認することができ、他のタナゴ類が減っているのに増えているように思われる。 アブラボテの写真
ヌマムツ カワムツB型とは、胸ビレと腹ビレの赤い線があるかないか、鱗の数、尻ビレの筋の数などで見分けるが、慣れないと難しい。これがわかれば私の弟子にしても良い(なりたくない!とか・・・)。上流ではごく稀にしかいない。 ヌマムツの写真
イトモロコ 体の中央に並ぶウロコが縦に長いのが特長。支流だけではなく本流にも広く分布していて、魚道(魚たちの行き来を助けるために作られた通り道)を、よく利用しているようだ。しかし、知らない人が多く影がうすい魚とも言える。 イトモロコの写真
スジシマドジョウ小型種 シマドジョウの仲間で砂底よりも泥底に多い。遠賀川の小型種は下のヤマトシマドジョウと区別するのが難しい。体の模様や斑点の位置など、興味のある人は穴のあくほど見つめてほしい。 イシドジョウの写真
ヤマトシマドジョウ 遠賀川のシマドジョウの仲間では、数も多く分布も広い。また全長13cmを超えることもあり大きい。みんなが川に入って捕まえるときは、よく見渡して逃げて潜った所を砂ごとすくうと捕まえやすい。 ヤマトシマドジョウの写真
ドジョウ 田んぼで産卵したり、ちょっとした水路で普通に見られた魚だが、ほんとに少なくなった。遠賀川では平地の小川よりも本流の水際や山地の川の方が見かけるチャンスは多い。みんなにもこのヌメヌメ感を体験させてあげたい。 ドジョウの写真
メダカ みんなが理科の学習で飼育したメダカとは色が違うと思う。これが野生のメダカです。鞍手町の古い書物には、メダカ科理のことが書いてあり、昔はたくさんいたようだ。みんなも昔の遠賀川の魚のことを調べてみてはどうだろう。 メダカの写真
カダヤシ 上から見るとメダカに似ているけど、捕まえてみるとヒレの位置や形が違う。よその国から人が持ってきた魚。メダカと同じような所が好きなので争いになり、メダカが少なくなった理由の一つらしい。鞍手町の水路に多い。 カダヤシの写真


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