松浦川水系の珍しい生き物たち

近年確認されたもの

珍しさのランク
やや珍しい   とても珍しい
範囲矢印
★★ ★★★ ★★★★
松浦川周辺が国内でも重要な場所 珍しくなるかもしれないもの
               

哺乳類

カヤネズミ

(ネズミ(齧歯)目 、ネズミ科)

カヤネズミ
佐賀県での珍しさ
全国での珍しさ
 
大きさ
52~71mm
分布・生活場所
福島・石川県~九州。低地の草地、水田、畑、休耕地、沼沢地などのイネ科植物が生え、水気のあるところ。
生活型
カヤ、ヨシなどの種子を食べる。特徴的な巣球をつくる。
松浦川水系(厳木ダム
を含む)での確認状況
平成5、8、9、13、18、19年
見分けるポイント
体の背面は暗褐色、腹部は白色。ハツカネズミに似ているが、体の色、尾の長さ、巣の場所が違う。
河川工事などでススキ、チガヤ等が見られなくなり減少。

爬虫類

ニホンスッポン

(カメ目、スッポン科)

ニホンスッポン
佐賀県での珍しさ
全国での珍しさ
 
大きさ
35cm
分布・生活場所
本州~九州。河川の中流域、大型の湖沼。
生活型
貝類、甲殻類、水生昆虫などを食べる。
松浦川水系での確認状況
平成19年
見分けるポイント
甲羅は非常に平らでやわらかな皮膚で覆われている。鼻のあなの先端が突き出し、噛まれると大変なけがをする。
食用として養殖されることから、自然分布か人工的な分布なのか判断が困難。

両生類

カスミサンショウウオ

(有尾目、サンショウウオ科)

カスミサンショウウオ
佐賀県での珍しさ
全国での珍しさ
★★
 
大きさ
70~125cm
分布・生活場所
鈴鹿山脈以西~九州北西部。山麓地帯の水田のあぜ、用水路、道路の側溝などに産卵し、成体はアラカシなどの雑木林の湿った土に生息する。
生活型
夜活動し、ミミズや小昆虫を食べる。
松浦川水系での確認状況
平成19年
見分けるポイント
卵は寒天質に包まれ、バナナ状。成体は茶色~暗褐色で背中から尾にかけて黄色の線が入る。
産卵場所が減少、消滅していることにより減少。

アカハライモリ

(有尾目、イモリ科)

アカハライモリ
佐賀県での珍しさ
全国での珍しさ
 
大きさ
7~10cm
分布・生活場所
本州~九州。池、水田、溝の流れのゆるい場所。幼体は水中で生活し、変態後は陸上に上がるが、成熟すると水中に戻る。
生活型
成体は水中で、昆虫やイトミミズを食べる。
松浦川水系(厳木ダム
を含む)での確認状況
平成5、8、9、13、14、18、19年
見分けるポイント
背面は黒色~暗褐色、腹面は特徴的な橙赤色のまだら模様がある。
成体が生活できる水場の消滅により減少。

タゴガエル

(無尾目、アカガエル科)

タゴガエル
佐賀県での珍しさ
全国での珍しさ
 
大きさ
30~58mm
分布・生活場所
小さな渓流の岩のすきまなどに産卵し、成体は林の中に生息する。
生活型
3~6月にかけて産卵し、2~3年かけて成体になる。
松浦川水系(厳木ダム
を含む)での確認状況
平成5、8、13、18、19年
見分けるポイント
体は比較的太く、頭は短い。上唇と下あごは黒褐色で水かきはあまり発達していない。
 

トノサマガエル

(無尾目、アカガエル科)

トノサマガエル
佐賀県での珍しさ
全国での珍しさ
 
大きさ
55~90mm
分布・生活場所
山地から山ぎわにかけての水田、池に生息。
生活型
田植えの終わった水田に産卵。幼体になると陸に上がるが、その後も水田近くにいる。
松浦川水系(厳木ダム
を含む)での確認状況
平成5、8、9、13、18、19年
見分けるポイント
雄は金色が緑色、雌は黒い斑点を持つ。
山際の水田が放棄されているため減少。

参考文献:

  • 「レットデータブックさが」 (佐賀県)
  • 「佐賀県レッドリスト」 (佐賀県)
  • 「改訂・日本の絶滅のおそれのある野生生物 爬虫類・両生類」 ((財)自然環境研究センター)
  • 「報道発表資料 第4次レッドリストの公表について」 (環境省)
  • 「ながさきの希少な野生動植物」 (長崎県)
  • 「福岡県の希少野生生物」 (福岡県)
  • 「日本の動物大百科 哺乳類Ⅰ」 ((株)平凡社)
  • 「日本の動物大百科 両生類・爬虫類・軟骨魚類」 ((株)平凡社)
  • 「河川水辺の国勢調査のための生物リスト」(平成24年9月 国土交通省)

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