松浦川水系の中上流域でよく見られる生き物

松浦川水系の中上流域の河川環境(松浦川、徳須恵川)

松浦川写真1
松浦川写真2
松浦川写真3

植物(群落等としてよく見られる種)

オギ

(イネ科)

オギ
生息場所
河岸
大きさ
2~2.5m
分布・生活場所
北海道~九州。河川の中流部に沿った湿った砂質地。
生活型
多年草。9~10月にススキのような大型の穂を出す。
松浦川での確認状況
広い範囲で確認されている。
見分けるポイント
ススキに似た植物。地下茎は長く伸びる。茎は間をおいて立ち、直立して多数の葉をつける。葉はススキに比べ幅広く、へりのギザギザもそれほど鋭くない。
「万葉集」「源氏物語」などたくさんの古典文学に登場、ススキと同じように茎と葉が屋根ふき材として使われることがある。

オオタチヤナギ

(ヤナギ科)

オオタチヤナギ
生息場所
河岸
大きさ
3~6m
分布・生活場所
北海道~九州。湿った岸辺。
生活型
高木。花は3月下旬~。花穂は葉と同時に現れ、密集して花をつける。色は淡い黄緑色。
松浦川での確認状況
広い範囲で確認されている。
見分けるポイント
樹皮は灰褐色で縦には割れず、薄片となってはがれ落ちる。小枝は緑色か灰緑褐色または淡黄色で、はじめは短い毛がつき、後に毛は無くなる。枝の分岐点はもろい。
5~7月頃、白い綿毛をつけた種子が飛び散る。

ツルヨシ

(イネ科)

ツルヨシ
生息場所
河岸
大きさ
1.5~2m
分布・生活場所
本州~九州。南西諸島。流れの速い川岸の砂礫地。
生活型
多年草。花は8~10月、茎の先につき長さ約30cm、紫褐色で小穂を密につける。
松浦川での確認状況
松浦川の広い範囲で確認されている。
見分けるポイント
茎は円柱形、中空で直立する。葉は灰褐色、相互に出て披針形で先がとがっている。葉質はかたく、へりはざらつく。ヨシと似ている。
和名は‘ツルのようなヨシ’の意味。

メダケ

(イネ科)

メダケ
生息場所
河岸 その他
大きさ
2~6m
分布・生活場所
福島県~九州。河川敷の土手~海岸近くの丘陵地。
生活型
常緑低木。花は5月だがいっせいに咲くと全部枯れる。
松浦川での確認状況
河岸で確認されている。
見分けるポイント
稈は上部の節から密に枝を出す。節にはときに金色の毛が密集する。葉は細く長さは幅の10倍ほどで20~25cm。
5月になるとたけのこが楽しめる。また、稈(茎)や枝は笛、かご、釣りざおとして利用される。

参考文献:

  • 「日本の野生植物 木本Ⅱ」 ((株)平凡社)
  • 「日本の野生植物 草本Ⅱ」 ((株)平凡社)
  • 「日本の野生植物植物館」 (小学館)
  • 「川の生物図鑑」 ((株)山海堂)
  • 「河川水辺の国勢調査のための生物リスト」(平成24年9月 国土交通省)

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