六角川について

六角川の概要

のぼる潮六角川に、人と水と土との出会いを求めて

佐賀平野の水害常襲地帯である低平地を蛇行する六角川。安全で豊かな六角川に変えようと、今日も軟弱地盤と闘っています。

その源を佐賀県武雄市山内町神六山に発し、武雄市朝日町において武雄川を合わせ、白石平野を蛇行しながら、河口部の住ノ江において牛津川を合わせて有明海に注いでいます。流域は 佐賀県の西部に位置し、流域市町村は3市3町にまたがり、佐賀県西部地方の社会・経済・文化の基盤をなし、地域にとって重要な役割を果たしています。

流域の概要

水源地 佐賀県武雄市山内町神六山
標高 447m
流域面積 341km2
幹川流路延長 47km
直轄管理区間 56.9km
流域市町村 武雄市・多久市・小城市・大町町・江北町・白石町
流域内人口 139千人(平成22年国勢調査資料)

河川特性

六角川は、白石平野を緩やかに蛇行しながら流下し、河口部で牛津川を合わせ、有明海に注いでいます。河口部は、干拓 でつくられた土地で、有明海の約6mにも及ぶ干満差のため、満潮時には海面よりも低く、低平地では水はけが悪く、地下水の汲み上げ等により地盤沈下が発生 しているため、非常に水害が起りやすい特徴を持っています。また、地盤は水分を多く含んだ軟弱なもので、改修を進める上での大きな障害にもなっています。

六角川流域の干拓の変遷

改修の沿革

昭和11年 佐賀県による中小河川改修事業実施
昭和24年 牛津川増補計画策定
昭和33年 直轄事業に着手(計画高水流量1,600m3/s)
昭和41年 工事実施基本計画策定
昭和45年 工事実施基本計画策定(計画高水流量2,000m3/s)
昭和55年 直轄河川激甚災害対策特別緊急事業採択
昭和58年3月 六角川河口堰完成
平成2年8月 2度目の直轄河川激甚災害対策特別緊急事業採択
平成4年4月 工事実施基本計画の部分改定
平成14年6月 牟田辺遊水地完成
平成21年2月 六角川水系河川整備基本方針の策定(計画高水流量1,600m3/s)
令和元年12月 3度目の直轄河川激甚災害対策特別緊急事業採択
令和2年7月 六角川水系河川整備計画の変更

現状の課題

六角川流域の低平地は、非常に軟弱な有明粘土層と有明海の潮汐作用及び潮流作用により「ガタ土」と呼ばれる浮泥が、河道内に堆積するため、掘削しても元に戻ってしまいます。このため、河道及び施設の維持管理に困難を極めています。

外水氾濫と内水氾濫が複合的に起こる水害常襲地帯

本川流域は、感潮区間が長く低平地であるため、外水氾濫(川からの氾濫)と内水氾濫(川への排水不能)が複合的に起こる水害常襲地帯です。このため、河川整備と併せて、危機管理対策が重要な地域となっています。
(平成2年7月出水後の六角川)

河道内にガタ土が堆積

河道内のガタ土は、掘削しても元に戻ってしまうため、河道及び施設の維持管理が困難となっています。
(六角川のガタ土堆積状況)

六角川の将来

六角川は河道を掘削してもガタ土が堆積してしまうことや、地盤が軟弱なため大規模な引堤が困難であることなどから、一時的に洪水を貯留する遊水地等の施設が必要となります。
また、これらの施設等の整備には、時間と費用がかかるため、危機管理対策として、光ケーブルによる施設等の監視及び地域への情報提供といったIT関連整備を併せて進めていきます。
老朽化し、安全度が低下している樋門樋管等については、改築を行います。また、杭基礎の樋門樋管において、周辺堤防の沈下に伴い、樋門樋管基礎部や周辺堤防にゆるみや空洞が発生した箇所については、補修剤注入による応急対策を行っています。

これから取り組む事業

IT関連整備による危機管理対策

河川沿いに設置されている光ファイバーを利用して情報ネットワークの整備を行っています。
主要地区の水位情報やCCTVからの画像情報をいち早くインターネットを活用し、流域住民に提供しています。

弱小堤防の改修

六角川を横断するJR長崎本線鉄道橋付近の堤防断面及び高さ不足を解消するための河川改修事業を推進しています。

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