松浦川水系の中上流域でよく見られる生き物

松浦川水系の中上流域の河川環境(松浦川、徳須恵川)

松浦川写真1
松浦川写真2
松浦川写真3

底生動物:水中で確認された貝類、昆虫類など

カワニナ

(盤足目、カワニナ科)

カワニナ
生息場所
小河川 水路
大きさ
20~50mm
分布・生活場所
全国。丘陵地や谷の水路や小河川。
生活型
繁殖期は5~10月、1回に50~100個の仔貝を産む。
松浦川での確認状況
深い所、流れの速い所、水中の植物等で確認されている。
見分けるポイント
川表側の面の彫りは弱いらせん状の脈のみ。生息地域や場所によって大きさや形に違いがある。
全国の川や水路などに生息する代表的な存在。ゲンジボタルのエサになる貝として有名。モクズガニも好んで食べる。

ミゾレヌマエビ

(エビ目、ヌマエビ科)

ミゾレヌマエビ
生息場所
平瀬や淵(水中の植物等)
大きさ
3~4cm
分布・生活場所
本州中部以南。下流域の植物の根の間。
生活型
夏が繁殖最盛期で、幼虫は汽水域や海まで下る。
松浦川での確認状況
流れの緩やかな所や水中の植物等で確認されている。
見分けるポイント
体に白く光る細かな斑点が入り、みぞれ模様のように見える。体色はいろいろと多い。
河川産のヌマエビと混同されることが多い。

ミナミヌマエビ

(エビ目、ヌマエビ科)

ミナミヌマエビ
生息場所
平瀬や淵(水中の植物等)
大きさ
3~4cm
分布・生活場所
本州中部以南。下流域~中流域、用水路。
生活型
繁殖期は初夏~秋。大型の卵を少数抱く。
松浦川での確認状況
流れの緩やかな所や水中の植物等で確認されている。
見分けるポイント
体色は透明感のある個体から褐色、まだら模様などいろいろ。雄より雌のほうが大型になる。
釣りのエサとして‘タエビ’の名前で売られている。本来分布域でない場所での生息も確認されているが、釣り人が余ったエサを捨てているためと思われ、問題になっている。

ゲンジボタル

(コウチュウ目、ホタル科)

ゲンジボタル
生息場所
河岸に植物が垂れている瀬
大きさ
2~30mm
分布・生活場所
本州~九州。河川、用水路などの流れのある水中。
生活型
5~6月に、河岸のコケなどに産卵。幼虫は水中に入る。
松浦川での確認状況
流れの速い所、流れの緩やかな所で確認されている。
見分けるポイント
黒褐色で、腹節に鰓器官がある。ヘイケボタルとは大きさや紋の違いで判断する。
幼虫は夜間にカワニナなどの巻き貝をエサとしている。カワニナなどを発見するとその殻の上にのり、大顎で噛みついて石の上などへ後ずさりしながら運ぶ。

参考文献:

  • 「日本産淡水貝類図鑑」 ((株)ピーシーズ)
  • 「干潟の生きもの図鑑」 ((株)南方新社)
  • 「昆虫の図鑑 採集と標本の作り方」 ((株)南方新社)
  • 「原色日本昆虫図鑑 上」 ((株)保育社)
  • 「原色日本昆虫図鑑 下」 ((株)保育社)
  • 「川の生物図鑑」 ((株)山海堂)
  • 「日本産トンボ幼虫・成虫検索図説」 (東海大学出版社)
  • 「河川水辺の国勢調査のための生物リスト」(平成24年9月 国土交通省)

ページの先頭へ戻る

Copyright (C) 武雄河川事務所.All Rights Reserved.