六角川水系の珍しい生き物たち

近年確認されたもの

珍しさのランク
やや珍しい   とても珍しい
範囲矢印
★★ ★★★ ★★★★
六角川周辺が国内でも重要な場所 珍しくなるかもしれないもの
               

鳥類

ササゴイ

(コウノトリ目、サギ科)

ササゴイ
佐賀県での珍しさ
★★★★
全国での珍しさ
 
大きさ
52cm
分布・生活場所
本州~九州。夏鳥として、比較的きれいな川、池近くに渡来。
生活型
朝夕活発に活動する。魚を食べる。
六角川での確認状況
平成6、12、17、24年
見分けるポイント
上面がグレーで頭は黒っぽい。下面は淡いグレー若鳥は上面が黒褐色。両方とも足が黄色。
水の汚れ、巣をつくる木の伐採等により減少。餌となる魚が棲める川が必要。

チュウサギ

(コウノトリ目、サギ科)

チュウサギ
佐賀県での珍しさ
全国での珍しさ
 
大きさ
56~72cm
分布・生活場所
夏鳥として渡来し、主に耕作地でみられる。
生活型
田んぼで昆虫等を食べる。他のシラサギ類とコロニーをつくる。
六角川での確認状況
平成6、12、24年
見分けるポイント
全身が白色で繁殖期には胸と肩羽に飾り羽が生じる。くちばしは黄色(繁殖期は黒色で先が黄色)、脚は長く黒色。
農薬の散布による二次的汚染が減少につながっている考えられる。

クロツラヘラサギ

(コウノトリ目、トキ科)

クロツラヘラサギ
佐賀県での珍しさ
★★★★
全国での珍しさ
★★★
 
大きさ
73.5cm
分布・生活場所
有明海沿岸の干潟、浅海域。
生活型
冬の渡り鳥で、くちばしを開いたまま水の中に入れ魚を食べる。
六角川での確認状況
平成24年
見分けるポイント
体は白色で、へら状のくちばしから眼の先まで黒色。
干潟の消失、海の汚染、生息地への人の立ち入りで減少。日本には200~300羽程度が渡来。

ツクシガモ

(カモ目、カモ科)

ツクシガモ
佐賀県での珍しさ
★★★★
全国での珍しさ
★★
 
大きさ
63cm、翼を広げると111cm
分布・生活場所
有明海の干潟。
佐賀県付近での他の呼び名
はながも(花鴨)
生活型
冬の渡り鳥。干潟で甲殻類、貝類などを食べる。
六角川での確認状況
平成17、24年
見分けるポイント
一見全身が白く見えるが、頭と頚の上部は緑色の光沢を持つ。黒で胸から背中に回る栗色のバンドが目立つ。繁殖期にくちばしの基にこぶができる。
干潟の減少により、他の干潟への集中し環境が悪化している。また、密漁も行われており減少している。

オシドリ

(カモ目、カモ科)

オシドリ
佐賀県での珍しさ
全国での珍しさ
 
大きさ
41~45cm
分布・生活場所
全国。ダム湖や山間部の河川やため池に大きな群れをつくる。
生活型
冬の渡り鳥でシイ・カシの実などを食べる。
六角川での確認状況
平成17、24年
見分けるポイント
雄は頭部の後ろに伸びる橙赤色の冠羽があり、脇に大きな橙赤色のイチョウ羽が目立つ。
ダムなどの景観整備により人の手が加えられ、環境の変化により減少。

ミサゴ

(タカ目、タカ科)

ミサゴ
佐賀県での珍しさ
★★★★
全国での珍しさ
 
大きさ
55~64cm
分布・生活場所
全国。海岸や湖沼・ダムや河川。
生活型
海、河川や湖で中、小型の魚を食べる。海岸近くの岩壁などで繁殖。
六角川での確認状況
平成17、24年
見分けるポイント
頭部や体の下面は白く、上面は黒褐色。翼は細長く尾は短い。脚の爪は非常に鋭い。
巣営地への人間の接近、水質汚染、浅海域の埋立てにより減少。

ハヤブサ

(タカ目、ハヤブサ科)

ハヤブサ
佐賀県での珍しさ
★★★★
全国での珍しさ
★★
 
大きさ
38~51cm
分布・生活場所
北海道~九州。海岸の崖で繁殖、海岸や河川、湖など開けた場所。
生活型
冬の渡り鳥で、空中で中、小型鳥類を捕えて食べる。
六角川での確認状況
平成12、17、24年
見分けるポイント
見分けるポイント:上面は暗青灰色、下面は白色に黒い斑点。
巣への釣り人等の接近、殺虫剤等で汚染された鳥を食べることによる二次的汚染、密漁などにより減少。

ヒクイナ

(ツル目、クイナ科)

ヒクイナ
佐賀県での珍しさ
全国での珍しさ
 
大きさ
22cm
分布・生活場所
全国。河川、ため池、水田。
生活型
半夜行性の鳥で警戒心が強い。水生昆虫などを食べる。水辺の草むら、ヨシ等が密生しているところを好む。
六角川での確認状況
平成12、17、24年
見分けるポイント
首の後ろから体上面は暗緑褐色で、頭部、首、胸、上腹は茶褐色。
水田、ため池の整備による周辺の草むら、ヨシ原の消失により減少。

シロチドリ

(チドリ目、チドリ科)

シロチドリ
佐賀県での珍しさ
全国での珍しさ
★★
 
大きさ
17cm
分布・生活場所
全国。埋立地、河川敷。
生活型
繁殖期は4~7月。水生昆虫を食べる。
六角川での確認状況
平成6、12、17、24年
見分けるポイント
ハトに似た形をしている。くちばしは短く細長い。
埋立地などに多いため、開発による環境変化の影響を受けやすい。

ハマシギ

(チドリ目、シギ科)

ハマシギ
佐賀県での珍しさ
全国での珍しさ
 
大きさ
16~22cm
分布・生活場所
本州以南。干潟、砂浜、埋立地などの水たまり、水田。
生活型
冬の渡り鳥で、ゴカイ類、小さな貝などを食べる。
六角川での確認状況
平成6、12、17、24年
見分けるポイント
くちばしは長く下にわん曲している。体色は頭、背面が灰色でくちばしと足は黒色。
埋立てなどによる生息環境の悪化で減少。

オオソリハシシギ

(チドリ目、シギ科)

オオソリハシシギ
佐賀県での珍しさ
全国での珍しさ
★★
 
大きさ
33~39cm
分布・生活場所
全土。海岸や湖岸の干潟、河口の三角州などに飛来。
生活型
春と秋に旅鳥として飛来する。軟体動物、甲殻類などを食べる。
六角川での確認状況
平成12、24年
見分けるポイント
くちばしが長く反り返っている。足も首も長い。足は黒く、くちばしは基部が赤い。
干潟の消失などにより減少。

ダイシャクシギ

(チドリ目、シギ科)

ダイシャクシギ
佐賀県での珍しさ
★★
全国での珍しさ
 
大きさ
60cm
分布・生活場所
全土。海岸や海岸の砂泥地の水辺に飛来。
生活型
春と秋に旅鳥として飛来する。甲殻類、昆虫類などを食べる。
六角川での確認状況
平成6、24年
見分けるポイント
下に湾曲した長いくちばしを持つ。上面は淡褐色で、黒い斑点が多い。腹や翼の下は白い。
大規模な干潟の消失、残った干潟への集中での餌不足、飛来地への人の接近などで減少。

ホウロクシギ

(チドリ目、シギ科)

ホウロクシギ
佐賀県での珍しさ
★★
全国での珍しさ
★★
 
大きさ
62cm
分布・生活場所
全土。海岸や海岸の砂泥地の水辺に飛来。
生活型
春と秋に旅鳥として飛来する。甲殻類、昆虫類などを食べる。
六角川での確認状況
平成6、12、24年
見分けるポイント
下に湾曲した長いくちばしを持つ。ダイシャクシギと似ているが、全体に褐色味が強い。白い部分はない。
大規模な干潟の消失、残った干潟への集中での餌不足、飛来地への人の接近などで減少。

セイタカシギ

(チドリ目、セイタカシギ科)

セイタカシギ
佐賀県での珍しさ
全国での珍しさ
★★
 
大きさ
37cm
分布・生活場所
本州~九州の一部地域。渓流や湖沼周辺。
生活型
夏の渡り鳥で、静かな水面の泥の中の小動物を食べる。
六角川での確認状況
平成24年
見分けるポイント
上面は緑色光沢のある黒色、下面は白色。くちばしは細くてまっすぐ。脚はとても長く、桃赤色。
湖沼畔や湿地の埋立てなど生息環境の変化により減少。また、繁殖地はカラスの影響を受けやすい。

ズグロカモメ

(チドリ目、カモメ科)

ズグロカモメ
佐賀県での珍しさ
★★
全国での珍しさ
★★
 
大きさ
32.5cm
分布・生活場所
国内では有明海が主な越冬地で、冬に飛来。
生活型
カニやゴカイ類を食べる
六角川での確認状況
平成6、12、17、24年
見分けるポイント
ユリカモメより少し小さい。上面は青灰色で白い斑点がある。くちばしは黒色。足は短く黒っぽい赤。
干潟の消失、残った干潟への過密化により減少。

コアジサシ

(チドリ目、カモメ科)

コアジサシ
佐賀県での珍しさ
★★
全国での珍しさ
★★
 
大きさ
28cm
分布・生活場所
北海道を除く日本各地。海岸、干潟、埋立地。
生活型
春と秋に旅鳥として各地を通過する。
六角川での確認状況
平成12、24年
見分けるポイント
額が白く、頭は黒い。くちばしは黄色で先が黒く足は橙黄色。
埋立地など環境の変化が激しい場所にいるため、影響を受けやすい。カラスや野犬などに襲われる。

ヨタカ

(ヨタカ目、ヨタカ科)

ヨタカ
佐賀県での珍しさ
★★
全国での珍しさ
 
大きさ
29cm
分布・生活場所
北海道~九州。低地、山地、山地の草原、森林。
生活型
夏の渡り鳥で空中で餌をとる。
六角川での確認状況
平成12、24年
見分けるポイント
細長い体型をした暗褐色の鳥。昼間は木の枝で腹這いになっていることが多い。
森林、原野の開発により減少。

ヤマセミ

(ブッポウソウ目、カワセミ科)

ヤマセミ
佐賀県での珍しさ
★★★★
全国での珍しさ
 
大きさ
37.5cm
分布・生活場所
本州~九州。渓流や湖沼周辺に生息。地域によっては海岸、河口にもいる。
生活型
粘土質の崖に穴を掘り巣をつくる。魚を食べる。
六角川での確認状況
平成12、24年
見分けるポイント
ハトより少し大きな白っぽい鳥。上面を中心に黒い鹿の子模様がある。頭に冠羽があり、くちばしはわりと大きい。
河川工事などで巣に適した崖の消失、川の水の汚れ、釣り人の立ち入り、餌となる魚の乱獲などで減少。

参考文献:

  • 「レットデータブックさが」 (佐賀県)
  • 「佐賀県レッドリスト」 (佐賀県)
  • 「改訂・日本の絶滅のおそれのある野生生物 鳥類」 ((財)自然環境研究センター)
  • 「報道発表資料 第4次レッドリストの公表について」 (環境省)
  • 「ながさきの希少な野生動植物」 (長崎県)
  • 「福岡県の希少野生生物 -植物群落・植物・哺乳類・鳥類-」 (福岡県)
  • 「日本の動物大百科 鳥類Ⅰ」 ((株)平凡社)
  • 「日本の動物大百科 鳥類Ⅱ」 ((株)平凡社)
  • 「河川水辺の国勢調査のための生物リスト」(平成24年9月 国土交通省)

ページの先頭へ戻る

Copyright (C) 武雄河川事務所.All Rights Reserved.