嘉瀬川水系河川整備計画の概要

嘉瀬川流域の風土・歴史・文化に根ざした川づくりを目指すために

嘉瀬川水系河川整備計画は、流域住民が安心、安全に暮らせるよう社会基盤の整備を図ると共に、自然豊かな河川環境を保全し、歴史、文化を踏まえ、流域の個性や活力を実感できる川づくりを目指すため、「歴史情緒あふれる自然豊かな嘉瀬川」を基本理念とします。

基本理念の実現にあたっては、次に掲げる3つの項目を基軸としつつ、これらの総合的・一体的な取り組みによることとします。

【治水】災害から流域住民の貴重な生命、財産を守り、安全で安心して暮らせる川づくり

  • 嘉瀬川ダムの建設や河道掘削、樹木伐採、堤防等の整備を行い、昭和38年6月洪水と同規模の洪水を安全に流すことができる治水対策を実施します。
  • 既設の排水機場のほかに、嘉瀬川中流域東部の低平地に佐賀導水を整備し、内水被害の軽減を図ります。
  • 防災ステーションの整備、広域防災ネットワーク・情報ネットワーク構築やマイ防災マップ作成支援等のソフト対策の充実を図り、関係機関や地域住民等と連携して、被害を最小化する危機管理対策を展開していきます。

【利水】川の恵みに感謝し、豊かな社会が築ける川づくり

  • 水利用及び河川環境の保全等、流水の正常な機能の維持を図るため、関係機関と連携して河川流量及び取水量等の把握を行うとともに、石井樋を適正に操作し、水資源の有効活用を図ります。
  • 平常時より、利水者等の河川利用者との情報連絡体制を構築し、河川流量、取水量及びダム貯留量並びに水環境の課題等の情報を共有することで、河川利用者相互の理解を深めます。

【環境】嘉瀬川らしい自然環境と歴史を保全、継承する川づくり

  • 動植物の良好な生息・生育環境の保全・創出のため、感潮域では干潟、ヨシ原の保全、中流部における河畔林、瀬・淵の保全、上流部の音無地区での湿性地環境の再生・回復等に努めます。
  • 継続的に水質調査を行うとともに広く情報を共有し、水質改善意識の啓発、汚濁負荷の削減等に努めるとともに、水質事故対策の充実を図ります。
  • 関係機関等と協働して、嘉瀬川の川上峡、石井樋、尼寺林等歴史的、文化的な価値がある遺構の保全に 努めるとともに、歴史を学ぶための施設や佐賀の歴史と文化に触れる散歩道の整備を行います。
  • 歴史的遺構である尼寺林(水害防備林)や石井樋、川上峡等については、景観計画等を立案し、良好な景観の維持・形成に努めます。
  • 河川上流からの土砂供給や有明海からのガタ土の供給等の土砂動態の実態を把握し、総合的な土砂管理の実現に向けて水系の河川管理者及びダム管理者等と連携して調査検討を行います。

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