*TEC-FORCE(テックフォース(緊急災害対策派遣隊))とは、大規模自然災害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、被災地方公共団体等が行う、被災状況の迅速な把握、被害の発生及び拡大の防止、被災地の早期復旧その他災害応急対策に関する技術的な支援を円滑かつ迅速に実施することを目的としたものです。
7月5日(水)の昼頃から夜にかけて、福岡県から大分県にかけて観測史上最も多い記録的な雨量を観測。(整備局管内で初めて「大雨特別警報」が発令)。日田雨量観測所では、日降水量336mmを記録し、平成24年九州北部豪雨(7/3)の時と比べると、累加雨量は約2倍を記録。九州北部の3水系(遠賀川、筑後川、山国川)では、氾濫危険水位を超える洪水が発生し、3観測所では観測史上最高水位を更新しました。
九州地方整備局災害対策本部では、7月5日16:50に非常体制を発令。一刻も早い被災状況の把握と災害復旧対策の技術的支援を行うため、福岡県朝倉市や東峰村、大分県日田市などにTEC-FORCE(緊急災害対策派遣隊)を派遣しました。
九州地方整備局が保有する防災ヘリ「はるかぜ」で朝倉市や東峰村、日田市などの立入困難な被災現場を上空から調査し、河道閉塞・堤防決壊・落橋箇所や孤立地区への進入路を確認し、被災した自治体にリアルタイムで情報を提供。またTEC-FORCEのドローン飛行部隊を現地に派遣し、緊急調査を行いました。
福岡県東峰村を縦貫する国道211号(福岡県管理)の道路崩壊箇所において、TEC-FORCEが工事支援を実施し、孤立地域への支援ルートを確保するため道路啓開を行い、7/23に一般車も含めて全線で通行を確保しました。
被害を受けた筑後川水系花月川等の国管理箇所(4ヶ所)では、一刻も早い復旧を目指して24時間体制で緊急的な復旧工事を進め、建設業者の協力を得て7月14日までに全ての工事が完了しました。また福岡県からの要請を受け TEC-FORCEが朝倉市内を流れる奈良ヶ谷川、白木谷川、寒水川などの渓流調査に着手し、桂川の越水箇所と荷原川の堤防決壊箇所の被災状況調査や仮復旧工法の検討、復旧材料の調整を行いました。
九州地方整備局が保有する衛星通信車、ポンプ車、照明車、路面清掃車、散水車を被災地域へ派遣し、自治体の早期の災害普及を支援しました。また、有明海・周防灘に流出した流木により船舶航行の安全性を損なう恐れがあることから、九州地方整備局の海洋環境整備船3隻による流木の回収作業を実施しました。
被災自治体の首長などに被災情報の提供や応急復旧に向けた技術支援を行うため、現地で活動するTEC-FORCE・リエゾンを統括する隊長として整備局の幹部職員を派遣し、調査結果をとりまとめて被災自治体へ報告しました。
*リエゾン(災害対策現地情報連絡員)とは、地震・水害・土砂災害等の大規模自然災害の発生時に、地方公共団体が設置した災害対策本部へ職員を派遣し、災害情報等の情報収集、災害応急対策の支援を行うものです。
九州地方整備局は、改正河川法に基づく権限代行制度を全国で初めて適用し、福岡県に代わって赤谷川などで緊急的な河道の確保に向け、土砂や流木の撤去に着手しました。
福岡県より要望を受け、赤谷川流域で発生した土砂災害により流域内に堆積した不安定土砂等の再移動による二次災害を防ぐための砂防工事を実施しています。
地域の建設業者は、被災地域の一刻も早い復旧のため、過酷な現場環境の中で重機による流木撤去や道路啓開などの復旧作業に全力であたって頂いています。また、栃木県建設業協会が所有する大型土のう製作機の無償貸与を受け、効率的な土のう製作に大きく貢献しています。
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